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2021 Fiscal Year Research-status Report

ニューロモデュレーションによる強迫性障害の病態解明のための基礎研究

Research Project

Project/Area Number 21K15751
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

中島 明日香  順天堂大学, 医学部, 准教授 (40812459)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2023-03-31
Keywords強迫性障害 / 脳深部刺激療法 / 恐怖条件づけ / 大脳基底核回路
Outline of Annual Research Achievements

強迫性障害(OCD)を含めた精神疾患についてはその病態生理の解明や精神疾患に対する脳深部刺激療法(DBS)の効果作用機序について不明な点が多い。本研究では齧歯類をモデルにDBSと同様の高頻度刺激を行い、大脳基底核の神経細胞活動の変化や神経伝達物質の関連性を調べることにより、これまでの神経心理学的行動評価を中心とした研究とは違い、電気生理学的な手法によってOCDの病態生理やOCD-DBSの効果作用機序の解明を試みることを目的としている。

令和3年度ではまず正常ラットに定位脳手術的手法を用いて、脳への刺激用電極挿入のためのチャンバーを頭蓋外に設置し、設置後にはOCDの強迫観念に関連した恐怖情動記憶を検討するために音を条件刺激、電気刺激を非条件刺激とした恐怖文脈条件づけ課題を施行してOCDモデルラットを作成する予定であった。このプロセスは先行研究において既にOCDの強迫観念に関する評価方法として用いられている。その後、刺激電極を用いて脳神経核(視床下核または分界条床核)に対してDBSの条件に近い高頻度刺激を行いコントロール群と比較して恐怖反応の変化を観察する。行動実験終了後には神経細胞活動性の指標となるc-Fosの組織学的染色を行い、関連領域での神経細胞活性の評価を行う予定であった。

しかしながらコロナ禍によって海外からの希少な実験機材の入手に通常より時間を要したため実験の開始が大幅に遅れてしまい、年度内の研究完了ができなくなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2021年度はコロナ禍による実験機材の入手スケジュールに支障をきたしたため、実験の開始が困難な状況であった。

Strategy for Future Research Activity

前年度の実験計画であるラットを用いた高頻度刺激下でのOCDの強迫観念に対する評価を行う予定である。また、今年度の実験予定であるラットにドパミンD2受容体アゴニストであるquinpirole(QNP)を投与し、OCDの強迫行為のpreclinicalなモデルラットを用いて正常ラットとQNPモデルラットの頭蓋部にチャンバーを設置し、前年度と同様に2つの神経核のいずれかに刺激用電極を留置するとともに、これらより下流に位置するEntopeduncluar Nucleus (EP)に単一細胞外記録のための記録電極を挿入し記録を行う予定である。この研究により、脳内バイオマーカーと成り得るような異常な神経細胞活動の同定や神経伝達物質を明らかにすることを目的とする。

Causes of Carryover

当該研究では令和3年度に正常ラットを用いて定位脳手術的手法を行い、頭蓋外に刺激電極挿入のためのチャンバーの設置を行なった後に、恐怖条件づけ課題を行いながら神経核に対して刺激電極を用いた間欠的な電気刺激を行う予定であった。しかし、既存のマイクロマニピュレーターでは困難であることが判明し、予定外の備品を購入する必要性が認められた。そのために次年度使用額の前倒し支払いを請求した。

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Published: 2022-12-28  

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