2021 Fiscal Year Research-status Report
患者リンパ液とフローモデルを使用したリンパ系IVR用塞栓物質の網羅的探索
Project/Area Number |
21K15840
|
Research Institution | Shizuoka Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
雑賀 厚至 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (10836175)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | リンパ系IVR用塞栓物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
術後のリンパ漏、乳糜胸水、乳糜腹水などに対するいわゆるリンパ系interventional radiologyは近年増加傾向にある。塞栓物質として、シアノアクリレート系の瞬間接着剤であるN-butyl-2-cyanoacrylate (NBCA)と油性造影剤(Lipiodol)の混合液(NL混合液)が頻繁に用いられているが、他の塞栓物質、例えば、血管内では使用されているNBCA/Lipiodol/Ethanol (NLE)混合液や各種硬化剤のリンパ管における特性や臨床的有用性は検討されていない。実患者のリンパ液と自作のフローモデルを使用し、塞栓物質としての有用性を網羅的に検討することを目的とした。 現所属施設では前所属施設と比して、実患者のリンパ液の確保が非常に困難で、研究の進捗が滞っているが、予備実験を通して多少の変更が必要なことが明らかとなった。まず、静的環境下の測定であるが、ハイスピードカメラを使用し、観察を予定したが、実体顕微鏡にカメラを載せ、計測する方がより高精度で、再現性を高く実験できる可能性が強まり、メーカーの助言を頂きつつ、物品の調整を行っている。次に動的環境下における リンパ管閉塞時間の計測でるが、当初の方法ではハイスピードカメラを使用し、閉塞のタイミングを見計ったが、そのタイミングの一貫性が乏しいことが分かった。そこで流量計を使用し、客観的データに基づき、計測する方が良いとの結論に達し、こちらも物品の調整を行っている。 患者のリクルートを前所属施設とも連絡を密に取り合っており、検体、物品が調整出来次第、順次、実験を進める予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前述のごとく、現所属施設では前所属施設と比して、実患者のリンパ液の確保が非常に困難であり、かつ、予備実験を通して多少の変更が必要なことが明らかとなったため、物品の調整が必要となり、研究の進捗がやや滞っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
予備実験を通して多少の変更が必要なことが明らかとなったため、物品の調整を行っている。検体、物品が調整出来次第、順次、実験を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
現所属施設では前所属施設と比して、実患者のリンパ液の確保が非常に困難であり、かつ、予備実験を通して多少の変更が必要なことが明らかとなったため、物品の調整が必要となり、研究の進捗がやや滞っているが、次年度に使用する予定である。
|