2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of animal models of steatopancreatitis, and clarification of pathology of steatopancreatitis and the mechanism of carcinogenesis in fatty pancreas
Project/Area Number |
21K15932
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
三宅 隼人 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10881451)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脂肪膵炎 / 脂肪膵 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床現場にて近年注目されている脂肪膵と膵内外分泌機能低下、膵発癌との関連性について膵への脂肪沈着によって引き起こされる炎症、いわゆる脂肪膵炎が原因の一つとして予測されている。しかし脂肪膵炎については仮説レベルであり、動物実験モデルなどでの検証は未だなされていない。本研究では脂肪膵炎動物モデルの構築と、同モデルを用いた脂肪膵における膵内外分泌機能低下、膵発癌の機序を明らかにすることを目的とした研究である。まず本研究では最適な脂肪膵炎モデルの構築のため、高脂肪食を摂取させたマウスに慢性膵炎を惹起させるために用いられるセルレインの反復投与を行うこととした。まずは野生型マウスとしてC57BL/6J、発癌モデルマウスとしてK-RASノックアウトマウスを採用した。 それぞれのマウスで介入法としてPBS or セルレイン反復腹腔内投与、食事として標準食 or 高脂肪食にそれぞれグループ分けを行った。 セルレインの投与間隔については既報を参考に投与を行った。 それぞれの膵病理検体を評価したところ、膵の炎症の程度や膵癌の早期段階と考えられるPanINの発生状況としてはK-RASノックアウト+高脂肪食+セルレイン反復腹腔内投与が最も重症度が高かった。セルレイン反復腹腔内投与+高脂肪食群では他群と比較すると最終投与日までに死亡する個体も多く、セルレインの投与間隔や投与量、投与期間の調整などがモデル作成には重要となることが予測された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
セルレインの最適な投与スケジュールや通常の病理検体評価だけでは評価できない膵炎の重症度や膵発癌の程度を今後RT-PCR法等含めて検討する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
セルレインの最適な投与スケジュールや通常の病理検体評価だけでは評価できない膵炎の重症度や膵発癌の程度を今後RT-PCR法等含めて検討する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度想定していた使用額に対して、実験の進行度により実際の使用額は少額であった。2021年度の差し引き分の使用額にについては2022年度の使用予定額と併せて本年度の追加実験時に使用を予定している。
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