2021 Fiscal Year Research-status Report
診療報酬データに加え他領域のレジストリ情報を用いた周術期腎不全の医療経済評価
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21K16194
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山本 博之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80528852)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腎不全 / 透析療法 / 手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題における最も重要な課題である、「①術前腎機能(eGFR)と術後の急性腎不全や腎代替療法実施の実態の評価、②術前腎機能(eGFR)と周術期・入院コストの関連性の評価」について、それぞれ研究プロジェクトを進めている。この点については、我が国の様々な大規模データベースを用いて、手術レジストリ・診療報酬データベースの双方の観点より、腎機能と術後急性腎不全・腎代替療法に関わるコストが明らかとなり、周術期腎領域の重要性をあらためて評価すること、そして可視化することを目的としている。 本研究課題の2021年度の進捗としては下記の状況である。 ①心臓外科領域など複数の領域で、腎機能や維持透析などの状態とアウトカムの関連性に関して、短期アウトカムだけでなく長期アウトカムに関してもターゲットとする形で、研究課題設定が進みつつある。これらの情報は本研究課題を推進する上で、基盤となりえると考えている。これらについては次年度も計画立案・解析・結果のとりまとめとフェーズを変えて推進していく予定である。 ②コスト面の分析については、予備解析が終了し、その結果を報告ができることとなった。予備解析の結果を踏まえて、さらにデータ量の拡大や検討項目の充実を考慮し、さらに進めていく方向である。こちらについては、データ利活用が可能な領域の拡大も含めて、さらなる推進に向け検討していく必要がある。 本研究課題の初年度としては上記の状態であるが、当初の想定に近い形で進んでいるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度の本研究課題の進捗については、新型コロナウイルス感染症の蔓延が引き続き、データベースへのアクセスや研究計画の立案上の制限のために、長期にわたり制限される状況であったが、本研究課題については堅調に推移した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に基づき、拡大可能な部分も検討した上で推進していく方向である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の蔓延による半導体関連機器の調達状況が不安定であり、次年度以降の使用額が発生している。 次年度使用額は、上記ワークステーションおよび結果のとりまとめ・報告に使用していく予定である。
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