2023 Fiscal Year Research-status Report
電子光学的アプローチを応用したREBOA管理における新たなモニタリング法の開発
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21K16595
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
丸橋 孝昭 北里大学, 医学部, 講師 (10772478)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | REBOA / 出血性ショック / 遮断率 / 後方光散乱強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、出血性ショックに対して合併症なくREBOAを管理するために、遮断率をリアルタイム定量化するための研究と新規デバイス開発を行った。まず、ブタ大動脈を用いたex vivo実験および生体(ブタ)を用いた動物実験により、REBOAの遮断率を定量化するためのアルゴリズムを構築した。その結果、我々の開発した新しいREBOAカテーテルを用いて、ZoneⅢにおける遮断率55%~100%の範囲では、誤差15%未満で遮断率を推定できることを証明できた。また、多波長光を組み合わせることで、その吸光度の違いを利用し、さらに精度を上げられる可能性がわかった。ただし、ZoneⅠでは、血流によって正中軸がずれること、バルーンの形状が変化すること、などからやや精度にバラつきが生じることがわかった。新規デバイス開発にあたっては、こういった問題を解決するためのカテーテル強度の工夫が必要であり、今後さらに試作を繰り返し生体を用いて検証していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのex vivo実験で理論的基盤はすでに確立している。遮断率推定アルゴリズムもすでに構築されており、精度をさらに上げるための試作と生体での検証を繰り返しながら、新規デバイス開発を行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り新規デバイス開発は順調に進行しているものの、ZoneⅠ遮断の際の精度のバラつきの原因検証と解決するための試作を重ねていく予定である。また、もう一つの研究課題である遮断中枢圧と遮断末梢圧を同時に測定できる新たなデバイスも開発する予定であり、動物実験によりデバイス開発と同時に進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
動物実験を経て新規デバイスの試作を調整し、さらにその試作品を動物実験で再検証するという作業を行っていたが、試作品の作成に時間を要したため、研究期間の延長および費用の繰り越しが必要となった。
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