2022 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜症性卵巣嚢胞および子宮内膜症関連卵巣癌のmiR-486-5pの機能解析
Project/Area Number |
21K16779
|
Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
中村 奈津穂 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤医師 (10869754)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | miRNA / 子宮内膜症性卵巣嚢胞 / 卵巣癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子宮内膜症性卵巣嚢胞および子宮内膜症関連卵巣癌におけるmiR-486-5pの機能を明らかにするために、miR-486-5pの標的遺伝子と関連する経路を Pathway解析やルシフェラーゼレポーターアッセイなどの手法を用いることで機能とそのメカニズムを明らかにすることを目的としている。 子宮内膜症性卵巣嚢胞および子宮内膜症関連卵巣癌におけるmiR-486-5pの標的遺伝子を決定するために、TargetScanHuman7.2のデータベースを使用し、Bioinformatics解析を行なった。その結果より、子宮内膜症性卵巣嚢胞および子宮内膜症関連卵巣癌に関与していると予想される遺伝子 (PIK3R1, PTEN, MAP3K7, FOXO1, IGF1, COL6A6, CELSR3, CDH11) において発現差の確認を行なった。以前の報告で使用した大阪医科薬科大学附属病院で手術時に採取した子宮内膜症性卵巣嚢胞 34例、子宮内膜症関連卵巣癌 7例の血清を用い、qRT-PCRを行なったが、2群間で有意差を認める遺伝子はなかった。引き続き、他の遺伝子において解析を行なっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
有意差を認めないため、引き続き遺伝子解析を行なっているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、以下の項目の検討を行なっていく。 ・標的遺伝子の検証:miRNA機能推定解析により決定した標的遺伝子をさらに検証する。ルシフェラーゼレポーターアッセイを行い、miR-486-5pが標的遺伝子に 直接結合することを確認する。 ・標的遺伝子の発現量比較:不死化子宮内膜症上皮細胞株(EMOsis cc/TERT)を用い、miR- 486-5pのPre-miR miRNA PrecursorおよびmiRNA inhibitorを用いて過 剰発現および発現抑制させる。qRT-PCR、Western blottingを行い、過剰発現および発現抑制した細胞株とコントロール群における標的遺伝子の発現量を比較す る。 ・増殖能の検討:不死化子宮内膜症上皮細胞株(EMOsis cc/TERT)を用いて、標的遺伝子を過剰発現および発現抑制させ、Proliferation assayを行う。CellTiter 96 AQuenous (MTS) One Solution Reagentを使用し、吸光度を測定する。コントロール群と比較し、増殖能を検討する。 ・侵潤能の検討:同様に、標的遺伝子を過剰発現および発現抑制させた不死化子宮内膜症上 皮細胞株(EMOsis cc/TERT)に、Wound-healing assayを行い、創閉鎖 率をコントロール群と比較し、浸潤能を検討する。
|
Causes of Carryover |
標的遺伝子の発現解析で有意差を認めず、実験がやや遅れているため。引き続き遺伝子解析を行なっているため、その費用に使用する予定である。
|