2022 Fiscal Year Research-status Report
甲状腺乳頭癌における新規の術前リスク分類および術後再発モニタリング手法の開発
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21K16843
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮部 淳二 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任研究員 (60756831)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 甲状腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
甲状腺乳頭癌中リスク症例では、甲状腺全摘術あるいは葉切除術のいずれも許容されるがその適応を決定する指標は存在しない。そのため現状としては、血清サイログロブリンによる術後の再発モニタリングを容易にするために、甲状腺全摘術が行われることが多い。しかし、甲状腺葉切除術と比べ甲状腺全摘術では患者の術後のQOLは著しく低下する。その状況を打開するためより有益なリスク分類を確立するとともに、甲状腺葉切除術後でも有用な腫瘍マーカーを開発することが求められる。本研究は、metabolic tumor volumeに基づく新たなリスク分類を構築し、liquid biopsyで検出する循環血液中のBRAFV600E変異を腫瘍マーカーとして確立することを目的としている。 本年度は前年度と同様、研究対象となる患者の手術検体ならびに血液検体の収集を行い、また同症例の術前PET-CT画像データを収集・保管し、画像解析を行ってmetabolic tumor volumeを算出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象患者のサンプル集積が予定より少なく推移したため。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき対象患者のPET/CT画像データを用いてMTVの計測を行い、再発予測モデルの閾値を検討する。対象患者群から採取した血液検体由来DNAの抽出、ならびにBRAFV600E変異の検出実験を引き続きすすめる。
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Causes of Carryover |
当初の予定より対象患者の集積が少なく、それに伴い必要な物品の購入が少なくなったため。また、データ解析用の物品等を既存物品で賄うことができたため。翌年度は既存物品が不足することが見込まれており、上記補充目的に助成金を使用する予定である。
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