2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of minimally invasive therapy focusing on the molecular mechanism of hypoxia in human papilloma virus-related head and neck cancer
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21K16859
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
安慶名 信也 琉球大学, 病院, 講師 (30593496)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | HPV / HIF-1α / HPV陽性株 / HPV陰性株 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部癌では低酸素状態に起因する低酸素誘導因子(HIF-1a)の発現と予後との関連性がみられている。HPV関連頭頸部癌において低酸素状態下の分子機構は報告が少ない。本研究では低酸素状態下のHPV関連癌の分子機構を解明し,それを応用した新規治療法の開発を最終目標としている。2021年度は研究の第1段階として低酸素状態の頭頸部癌細胞株におけるHIF1-1α発現の解析し最終的には実際の細胞株で低酸素状態を作り抗癌剤による治療効果を解析していく予定である 現在HPV陽性株とHPV陰性株を使用し低酸素環境下で、HPV陽性細胞株(UMSCC、Caski)とHPV陰性細胞株(Scc4、SAS)の細胞培養を行うことで、どちらの細胞株でHIF‐1aの発現が亢進するか比較検討する実験を行ったが有意な差は認めなった。よって低酸素の条件を決めるためにReal-time PCRにおけるHIF-1aの遺伝子発現を確認し条件検討を行った。そのうえで再度細胞培養しHIF-1aの発現をWestern blotで確認した。現時点で低酸素条件においてどちらの細胞においてもHIF-1aの発現を認めているが有意差は認めなかった。よってHPV陽性、HPV陰性細胞株において酸素濃度変化とHIF1-aをノックダウンした場合の関連タンパク質の発現を検討することとした。ノックダウンする前にどの程度HIF1aがあるのかmRNAで調べる必要がある。少量であればノックダウンしても評価対象因子には向かないので低酸素誘導因子として別の因子をターゲットとする必要がある 低酸素状態の頭頸部癌細胞株におけるHIF-1α発現解析における低酸素状態での各細胞株のHIF1-αの発現に関してはクリアできているが低酸素状態で有意差が出るほどのKeyになる因子か再評価する必要がある
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞株を使用した低酸素にした条件実験は、条件設定が難しく、またKeyになるHIF1aの陽性、陰性評価も難しくPCRも含めてHIF1aの発現を再評価していく必要があり、時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
正常酸素下、低酸素下におけるHPV陽性またはHPV陰性細胞株におけるmTOR阻害剤を使用した場合の各関連タンパク質の発現を検討する。 細胞株に関してはスフェロイド細胞株で行う。細胞株における中心部または外側部において低酸素状態に差があるのか立体的な細部株なので細切できれば、評価可能と考えられる。それにより中心部がよりDormacyとなり休止状態になり、癌の再発に関わっている可能性があるなど水平での評価というより実際の細胞、組織のように立体的な評価ができる 次に正常酸素下、低酸素下において抗癌剤(シスプラチン、5-FU、ドセタキセルなど) がHPV陽性またはHPV陰性細胞株に及ぼす影響を検討する。 実際の細胞株に抗癌剤をふりかけて細胞死の効果を低酸素状態とともに検討する
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Causes of Carryover |
本年度に関しては細胞株など既存のものを使用できたことで予定した助成金を執行しなかったため、次年度には新たにPCRや免疫染色などのキットや抗体の購入 や、研究成果の国内や国際学会での発表も予定しているので助成金をその分使用する予定である。
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