2023 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病が関与する動脈硬化の進展にマイオカインが及ぼす影響についての検討
Project/Area Number |
21K16981
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
宮部 愛 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70734929)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 歯周病 / 慢性炎症 / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病原細菌であるPorphromonas gingivalis(Pg菌)由来のLPS(Pg-LPS)による刺激でヒト大動脈平滑筋細胞HASMCsの増殖と遊走が促進する事を明らかにした。また、その細胞内シグナルにはTLR4/MyD88の経路の活性化とその下流のMAPKの活性化が関連する事を明らかにした。これらの研究成果を2021年10月に開催された糖尿病合併症学会及び日本歯周病学会で発表した。 さらに、TLR4の遺伝子ノックダウンによってPg-LPS刺激によるHASMCsの増殖と遊走が抑制されることを明らかにし、その成果を2022年7月の第54回日本動脈硬化学会総会及び第100回愛知学院大学歯学会総会で発表した。 この後さらに研究を継続し、TLR4の遺伝子ノックダウンによってp38,SAPK/JNK,ERKのリン酸化が抑制されるが、TLR4の下流分子であるMyD88の遺伝子ノックダウンによってp38,SAPK/JNKはリン酸化が抑制されるものの、ERKのリン酸化は抑制されないことを明らかにした。また、p38,SAPK/JNKの阻害によってHASMCsの遊走は抑制されるが増殖は抑制されないことやERKの阻害によってHASMCsの増殖と遊走が抑制されることを明らかにした。これらの研究成果をまとめて2022年12月に論文として発表し、International Journal of Molecular Sciencesに掲載された。最終年度はマイオカインの一つであるIrisinを用いてそれまでの研究で明らかになったPg-LPS刺激によるHASMCsの増殖や遊走に対するIrisinの効果について研究を行った。その結果、Irisinの投与により、Pg-LPS刺激によるHASMCsの細胞増殖と遊走がIrisinの濃度依存性に抑制されることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] The involvement of ANGPTL4 in periodontitis and the influence of high glucose.2023
Author(s)
Kondo S, Kojima K, Nakamura N, Miyabe M, Kikuchi T, Ohno T, Sawada N, Minato T, Saiki T, Ito M, Sasajima S, Matsubara T, Mitani A, Naruse K
Organizer
American Diabetes Association’s 83rd Scientific Sessions
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