2021 Fiscal Year Research-status Report
歯周病原株の全遺伝子解読とヒト遺伝要因の統合解析―シングルセルとエクソーム解析ー
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21K16985
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
須藤 毅顕 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 特任助教 (10821168)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 侵襲性歯周炎 / エクソーム解析 / シングルセル解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、歯周炎患者における細菌ゲノム解析とヒトゲノム解析を行う。シングルセルによる個別の全ゲノム解読から、歯周炎と健常者の同一菌種での遺伝子の違いを比較解析する。de novo アセンブリでゲノム再構築し、データベースより構造および機能のアノテーション、オーソログ分類を行う。歯周炎の患者と健常者での共通の細菌のアノテーションされたゲノム情報を比較することで歯周炎特異的な株レベルの細菌同定を行うことにより、歯周疾患発病に影響する細菌を解明する。そして、エクソーム解析で同定したヒトの遺伝子変異有無による口腔内細菌の株レベルでの遺伝子組成の相違を評価する。 ヒトゲノム解析については、本学に設置してあるバイオリソースセンターを活用して採血、DNA抽出を実施している。現在8サンプルの採血、DNA抽出を実施したが、コロナウイルスの影響で外来業務、バイオバンク事業の一時休止ならびに外来患者数の制限もあり、予想より登録患者数が増えなかった。 細菌ゲノムの解析は、従来の16S アンプリコンシークエンスに加えて、bitBiome株式会社との共同研究による1細菌レベルでのDNA配列を解析するシングルセルゲノム解析を実施する。現在までに、被験者4名の罹患部位におけるプラークおよび健常者2名の健常部位のプラークを採取し、次世代シークエンサーによるDNA配列の取得を行った。細菌ゲノムについては、バイオインフォマティクス解析によるデータの解析を進めており、罹患者共有の細菌種および細菌株の同定を目標に研究をさらに進めていく予定である。さらに、当初の目的であった患者のヒト由来DNA配列において患者特有の遺伝子変異が同定出来た際には、宿主の遺伝子変異と細菌の組成および機能について、その相関およびメカニズムの解明を目指していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒトゲノム解析については、現在もコロナウイルスの影響でバイオバンク事業が一時休止中であり、サンプリングが停滞している。現在までのサンプルでは原因遺伝子の絞り込みが可能な症例数に達していないため、バイオバンク事業が開始した際には採血・ゲノム抽出を再開する予定である。現在、歯周病外来にて侵襲性歯周炎患者の登録は行っているため、再開後は円滑にサンプリング業務が行える予定である。 細菌ゲノムの解析は、これまでの段階で被験者4名の罹患部位におけるプラークおよび健常者2名の健常部位のプラークを採取し、次世代シークエンサーによるDNA配列の取得を行った。6サンプルの16アンプリコン解析とシングルセル解析を実施し、DNAのクオリティと細菌組成を評価した。16Sアンプリコン解析ではOTUごとの16S配列データを取得し、HOMD、SILVAなどのデータベースと照合して、微生物系統を調べた。シングルセル解析では各サンプルのSAGsを取得し、SAGの16S領域の微生物系統の解析、また各サンプル得られた384SAGsについて、qualiyを評価した。シングルセル解析におけるDNAのクオリティが低かったため、予定した被験者と健常者の比較が困難であったため、現在追加のサンプルによる解析もしくは特定の絞ってSAGsのcompletenessを上げる検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、細菌のシングルセル解析について、サンプル数を追加してqualiyの高いSAGsを新たに得るために、患者のリクルートを開始している。また現時点で得られたSAGsについて、系統組成、代謝機能を検討するため、スパコンの利用申請を行って追加のバイオインフォマティクス解析を実施する予定である。 ヒトゲノム解析については、東京医科歯科大学のバイオバンク事業が再開した後にサンプリングを再開し、エクソーム解析が実施できる体制を整えていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定したサンプル数でSAGsのクオリティが高いものが多く得られなかっため、て当該年度と翌年度分を合わせた費用を再度シングルセルのシークエンスに費やす費用とする予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Comparison of Periodontal Bacteria of Edo and Modern Periods Using Novel Diagnostic Approach for Periodontitis With Micro-CT2021
Author(s)
Shiba Takahiko, Komatsu Keiji, Sudo Takeaki, Sawafuji Rikai, Saso Aiko, Ueda Shintaroh, Watanabe Takayasu, Nemoto Takashi, Kano Chihiro, Nagai Takahiko, Ohsugi Yujin, Katagiri Sayaka, Takeuchi Yasuo, Kobayashi Hiroaki, Iwata Takanori
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Journal Title
FRONTIERS IN CELLULAR AND INFECTION MICROBIOLOGY
Volume: 11
Pages: 723821
DOI
Peer Reviewed
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