2021 Fiscal Year Research-status Report
AIによる画像解析技術を応用した新規咀嚼能力評価システムの構築
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21K17041
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
杉本 皓 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10838006)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 咀嚼能力 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、従来の咀嚼画像から咀嚼機能を判別する技術にAIによるディープラーニングを応用させることにより、より迅速かつ簡便に行える咀嚼能力評価法を開発することを目的としている。2021年度においては、AIによるディープラーニング用の教師用画像データの抽出および作製を行った。AIを用いたディープラーニングにより画像認識を行う場合、何らかの指標がある教師用画像データがあり、AIに画像認識の法則を学習させるという手法が代表的な応用方法の一つである。具体的には教師用画像データとして、咀嚼能力に問題のない被検者約40人分の嚥下直前まで咀嚼した食塊画像データおよび、咀嚼不全を仮定した咀嚼回数制限を行った食塊画像データの2種類の画像データを抽出した。 その画像データを元に画像の水増し処理を行うことで、咀嚼できている画像、および咀嚼できていない画像各々約2000枚の教師用画像データの作製を行った。 この画像を分類する工程において、当初咀嚼できているか否かの画像認識の指標は、咀嚼後の粒子の大きさ(直径・円相当径)から食塊の粒度分布を求め、粒子の大きさを代表する係数と粒子の均一性(バラつき)を示す係数の2つの係数を用いて判断する方法・基準を元に設定していた。 しかしながら、AIによる学習の際にはより単純化された画像データの方が判別精度の向上が得られやすいという特性から、新たにより精度の高い評価方法を模索し、その手法に関して論文発表を行った。 この改良された手法を用いることで、これまで以上の解析精度の向上が見込めるようになった。次年度以降はAIによる機械学習を行わせ、咀嚼能力判別のための解析アルゴリズムの構築を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度においては、AIによる機械学習用の教師用画像データの抽出および作製を行うことを当初の予定としていた。必要と推定される画像データの収集は概ね予定通りに完了しており、次年度以降の計画に順調に移行できていると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、抽出された教師用画像データからAIによる咀嚼能力判定のアルゴリズムのベースの構築を行う予定である。この過程においてAIによる正常・異常の判別精度により、適宜画像枚数を増やす必要がある。
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