2021 Fiscal Year Research-status Report
Pain reduction mechanism by suppressing glial cell function in orofacial pain model
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21K17044
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岩浅 匠真 徳島大学, 病院, 診療支援医師 (80761428)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カルシトニン遺伝子関連ペプチド / 痛み行動 / 三叉神経節 / グリア細胞 / 炎症性サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、口腔顔面痛モデルの三叉神経節におけるグリア細胞機能抑制による鎮痛効果メカニズムの解明と治療法の基盤形成を目的としている。具体的には、①口腔顔面痛動物モデルにおけるグリア細胞内NF-κBシグナル伝達変化、②口腔顔面痛モデルの三叉神経節へのグリア細胞機能抑制薬投与による痛み行動の変化、③グリア細胞機能抑制によるNF-κBシグナル伝達変化を解明し、口腔顔面痛の新規治療法開発のための基盤となる情報を発信する。 痛み伝達に関連しているカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を全身麻酔下のラット三叉神経節に直接投与した。全身麻酔からの回復後に口腔顔面痛評価装置を用いて、痛み行動を評価した。この装置ではラットが顔面部皮膚を36℃、45℃、7℃の金属チューブに当てて飲水することにより、電流の導通が生じ、接触時間をコンピュータに記録し、痛みがある場合、チューブへの接触時間が短縮することにより判定した。その結果、CGRPの三叉神経節への直接投与により、CGRP 投与6 時間後に口腔顔面痛が生じることが理解できた。 CGRPの三叉神経節への直接投与後のグリア細胞機能の活性を確認するために、三叉神経節を摘出後、組織切片を作製し、免疫染色により、Glial fibrillary acidic protein(GFAP)の発現量上昇を確認したところ、GFAPの活性化が確認され、グリア細胞機能の高進が理解できた。 三叉神経節にCGRPを直接投与した口腔顔面痛モデルでは、NF-κBシグナル関連のmRNA(Egr1、Myd88、Akt1など)の発現量の増加が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験計画書作成などの実験を開始するための準備に時間が必要であった。また、歯学部実験施設が閉鎖され、医歯薬学研究部の動物実験施設での実験を開始するため、実験機器を移動する必要があり、新しい実験施設の使用を習熟する必要があった。そのため、計画通りに実行することが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は口腔顔面痛モデルにミノサイクリンを直接投与し、痛み行動の変化や組織変化を観察する。ミノサイクリンはテトラサイクリン系抗菌薬であるが、グリア細胞機能を抑制することが報告されている。全身麻酔下のラットにミノサイクリンをCGRPとともに三叉神経節に投与し、全身麻酔からの回復後にCGRP単独投与により生じる痛み行動が軽減されるかどうかを観察する。同時投与により痛み行動の改善が観察されない場合、ミノサイクリンを事前に投与することを検討する。また、グリア細胞機能の活性化を三叉神経節を摘出後、グリア細胞におけるGFAP発現を免疫染色により観察する。
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Causes of Carryover |
(理由)実験準備に時間が必要であり、また、実験施設の移動のため、計画通りに実行することが困難であった。予定していた口腔顔面痛モデルへのミノサイクリン投与実験は次年度に実施することになり、次年度の使用額が生じた。 (使用計画)口腔顔面痛モデルにミノサイクリンを直接投与する実験を繰り越し費用と合わせて使用する予定である。痛み行動の変化や組織変化を観察する。ミノサイクリンはテトラサイクリン系抗菌薬であるが、グリア細胞機能を抑制することが報告されている。全身麻酔下のラットにミノサイクリンをCGRPとともに三叉神経節に投与し、全身麻酔からの回復後にCGRP単独投与により生じる痛み行動が軽減されるかどうかを観察する。同時投与により痛み行動の改善が観察されない場合、ミノサイクリンを事前に投与することを検討する。また、グリア細胞機能の活性化を三叉神経節を摘出後、グリア細胞におけるGFAP発現を免疫染色により観察する。
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