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2022 Fiscal Year Research-status Report

天然物ケミカルバイオロジーによる歯周組織代謝活性の探索と歯根吸収予防治療への応用

Research Project

Project/Area Number 21K17185
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

泉野 尋  広島大学, 医系科学研究科(歯), 研究員 (80881268)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords歯周組織 / 歯の移動 / ケミカルバイオロジー
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、生薬のオウゴンの主成分であるフラボノイド配糖体バイカリンが歯周組織を構成する細胞の代謝に及ぼす影響について、検討を行った。ヒトセメント芽細胞株(HCEM)にバイカリンを添加後、細胞増殖能の検討を行った。その結果、HCEMは、バイカリン添加により、細胞増殖能に有意な変化を認めなかった。次に、HCEMにバイカリン添加を行った際の、骨代謝調節遺伝子 (OPG、RANKL) について、定量PCRを用いて検討を行った。また、OPGおよびRANKLの蛋白質発現 についてWestern blot解析を行った。
その結果、HCEMは、バイカリン添加によりOPG遺伝子発現の亢進が認められた。また、バイカリン添加群は対照群と比較して、OPGの骨代謝関連タンパク質発現の濃度依存的な亢進が認められた。
また、バイカリン添加がHCEM におけるWnt/βカテニンシグナル伝達経路に及ぼす影響について検討するため、Wnt/βカテニンシグナル伝達経路阻害剤であるDKK-1を添加し、DKK-1存在下におけるバイカリン添加が、骨代謝調節遺伝子の発現および骨代謝タンパク質発現に及ぼす変化について検討を行った。その結果、Wntシグナル伝達経路阻害剤であるDKK-1存在下において、バイカリン添加によって亢進されたOPG発現の抑制が確認された。
以上の結果は、Journal of Dental Sciencesに論文掲載された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

天然成分由来抽出物であるバイカリンについては概ね予想された結果が得られたが、その他の天然成分由来抽出物についての検討ができていないため。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、バイカリンが歯周組織に及ぼす影響について検討を重ねるとともに、その他の天然由来成分の候補について同様の検討を行う予定である。

Causes of Carryover

昨年度までに天然成分由来抽出物であるバイカリンがヒトセメント芽細胞系列細胞におけるオステオプロテゲリン(OPG)および核因子-κβリガンドの受容体活性化因子(RANKL)を含む骨吸収マーカーに及ぼす影響ならびにそれらの増殖能力の検討まで結果を得ることができた。
しかしながら、予備実験等に時間を要したためバイカリン以外の各種天然成分由来抽出物が歯周組織に及ぼす影響についても検討を行う必要があるため。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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