2021 Fiscal Year Research-status Report
高感度CRPと冠動脈石灰化との関連を解明する疫学研究
Project/Area Number |
21K17298
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
加藤 禎史 福岡大学, 医学部, 助教 (90848079)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 疫学研究 / 動脈硬化 / 生活習慣病 / 冠動脈 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、福岡県の地域一般住民1000人を対象として潜在性動脈硬化の詳細な調査を行うコホ ート研究(FESTA研究)の一部である。本科研費を用いて高感度CRPを検査項目に加えることにより、CT検査により正確に評価した冠動脈石灰化、大動脈石灰化と高感度CRP値との関連を明らかにすることを目的としている。FESTA研究は2018年から実施され、本研究開始時に約450名の調査を終了している。本研究により、古典的危険因子の評価に加えて、比較的安価な高感度CRPを追加検査することにより、隠れた冠動脈疾患の高リスク者を正確に同定することが可能となる。本研究の成果は、我が国における新たな心血管疾患予防戦略の構築、医療費の削減、および健康寿命の延伸につながることが期待される。
2021年度は、以下の作業をおこなった。 ①同意の取得:福岡県における住民健診受診者に、研究者から研究内容の説明を行い、研究参加の同意をいただいた。②高感度CRP値の測定:研究参加者から血液検体を採取し、高感度CRP値を測定した。③胸腹部CT:Multidetector CT(MDCT)による胸腹部CTの撮影をおこなった。④画像解析:トレーニングされた研究者が、CT画像をもちいて、冠動脈および大動脈石灰化をAgatston scoreをもちいて評価した。心臓周囲脂肪、内臓脂肪および皮 下脂肪面積についても医用画像解析ソフトをもちいて評価した。⑤データベースの整備:検査結果のデータ入力を行った。また、外れ値や欠損値を随時確認することにより、データクリーニングを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、149名の研究参加者の同意を取得し、高感度CRP値、胸腹部CT検査(146名)、画像解析、データベースの整備をおこなった。新型コロナウイルス感染症の流行により参加者のリクルートが滞ったものの、目標の1000名に対して合計で541名の調査を完了している。したがって、現時点では概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、以下の作業を継続してゆく。 ①福岡県における住民健診受診者に、研究者から研究内容の説明を行い、研究参加の同意をいただく。②高感度CRP値の測定:研究参加者から血液検体を採取し、高感度CRP値を測定する。③検体保存:将来の詳細な検査のために、残存した検体は福岡大学医学部内の超低温フリーザーで長期保存する。 ④胸腹部CT:Multidetector CT(MDCT)による胸腹部CTの撮影をおこなう。⑤画像解析:トレーニングされた研究者が、CT画像をもちいて、冠動脈および大動脈 石灰化をAgatston scoreをもちいて評価する。心臓周囲脂肪、内臓脂肪および皮下脂肪面積についても医用画像解析ソフトをもちいて評価する。⑥データベースの整備:検査結果のデータ入力を行う。また、外れ値や欠損値を随時確認することにより、データクリーニングを実施する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、新型コロナウイルス感染症の流行もあり研究参加への参加を拒否された方が相当数おられたこと、まだ検査を実施していない血液検体が残存していることなどがあげられる。 今後も、以下の作業を継続してゆく。 ①福岡県における住民健診受診者に、研究者から研究内容の説明を行い、研究参加の同意をいただく。②高感度CRP値の測定:研究参加者から血液検体を採取し、高感度CRP値を測定する。③検体保存:将来の詳細な検査のために、残存した検体は福岡大学医学部内の超低温フリーザーで長期保存する。 ④胸腹部CT:Multidetector CT(MDCT)による胸腹部CTの撮影をおこなう。⑤画像解析:トレーニングされた研究者が、CT画像をもちいて、冠動脈および大動脈 石灰化をAgatston scoreをもちいて評価する。心臓周囲脂肪、内臓脂肪および皮下脂肪面積についても医用画像解析ソフトをもちいて評価する。⑥データベースの整備:検査結果のデータ入力を行う。また、外れ値や欠損値を随時確認することにより、データクリーニングを実施する。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Effects of Weight Gain after 20 Years of Age and Incidence of Hyper-Low-Density Lipoprotein Cholesterolemia: The Iki Epidemiological Study of Atherosclerosis and Chronic Kidney Disease (ISSA-CKD)2021
Author(s)
Shota Okutsu , Yoshifumi Kato, Shunsuke Funakoshi, Toshiki Maeda, Chikara Yoshimura, Miki Kawazoe, Atsushi Satoh, Soichiro Yokota, Kazuhiro Tada, Koji Takahashi, Kenji Ito, Tetsuhiko Yasuno, Hideyuki Fujii, Shigeaki Mukoubara, Hitoshi Nakashima, Daiji Kawanami, Kosuke Masutani, Hisatomi Arima, Shigeki Nabeshima
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Journal Title
Journal of Clinical Medicine
Volume: 10
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access