2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Recovery Program Considering Physical Condition and Psychosocial Status after Miscarriage and Stillbirth
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21K17405
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Research Institution | Osaka Yukioka College of Health Science |
Principal Investigator |
荒木 智子 大阪行岡医療大学, 医療学部, 助教 (70438109)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 流産 / 死産 / ペリネイタルロス / 体力 / 身体機能 / 回復 / トラウマインフォームドケア / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は流死産後の女性の体力・身体機能や心身の愁訴の実態を明らかにし、心理社会的側面に着目した包括的な回復プログラムを開発することである。研究代表者がこれまで生児出産後の女性を対象に行ってきた体力測定及び質問紙調査を用いた研究で採用している、新体力テスト、ロコモ度テストに加え、心身の愁訴、QOL、心的外傷後成長(以下、PTG)に関する指標について調査を実施する。 本研究の仮説は生児出産後の女性と同様化もしくはそれ以上に産後の体力や身体機能の低下があり、その上に流死産という経験による心的負担が存在する、と考えている。年間多くの流産死産が存在しているが、その後女性はいわゆる産後ケアを受けづらい環境にあると予測され、流死産後の女性の辛さやしんどさを癒し、その後健やかな生活に向けた回復プログラムを開発し、社会実装を試みることが目的である。 2022年度にすでにピアサポートなどの支援を行っている複数の団体の支援者とディスカッションをし、質問紙調査を実施した。その結果、流死産経験者28名の調査が解析対象となり、のべ88回の妊娠について検討した。愁訴として、気分の落ち込み、慢性的な疲労、肩こりなどがみられた。約4割にうつや不安による診断や治療を受けたと回答があり、2023年度に国内学会で学会報告を行った。 体力測定については、質問紙調査の結果から当初の計画を変更し、当事者のニーズを把握するため、団体の協力を得て、2023年度は当事者のヒアリングを行っている。ヒアリングを通じ、2024年度にどのようなプログラムが必要か検討を進めていく。また、欧米にある流死産後の女性に対しての回復に向けたリーフレットを参考に本研究でも啓発のための資料作成も進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初の研究計画から変更を行った。また研究の特性上、研究参加者の心的負担に配慮し、計画を進行させている点からも進捗状況としては「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査の継続に加え、ピアサポートの支援団体の協力を得て、当事者のヒアリング、ヨガを用いた回復プログラムの試行を行っていく。 合わせて学会発表、論文投稿を通して、成果報告を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により計画の遅れが生じたため、計画を延長し、遂行することとなった。 計画の変更を行い、延長した期間を用いて研究協力者の協力を今後も得て実施していく。
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