2023 Fiscal Year Annual Research Report
Role of ATP6ap2 in salt-driven muscle wasting
Project/Area Number |
21K17685
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
北田 研人 香川大学, 医学部, 助教 (30882493)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ATP6ap2 / 筋萎縮 / 塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢や現代の生活習慣に伴う筋萎縮は、健康寿命の低下に直結するが、その発症・進展機序の詳細は明らかにされておらず、予防・治療法も存在しない。我々は、様々な生活習慣病のリスク因子である高食塩摂取が、筋肉量の低下を引き起こすことを発見した。しかしながら、高食塩摂取に伴う筋肉量減少メカニズムは不明である。 高食塩摂取マウスの筋肉サンプルを用いて、RNA sequencingにより全転写物の塩基配列を測定し、バイオインフォマティクス解析を行ったところ、様々な加齢性変化を促進する遺伝子であるATP6ap2(ATPase H+ Transporting Accessory Protein 2)が高食塩摂取に伴う筋萎縮と関連していることを同定した。そこで、ATP6ap2に焦点を当て、高食塩摂取に伴う筋肉量減少メカニズムの解明を進めた。2023年度までの研究により、ATP6ap2に対するワクチンを作製し、その投与により、高食塩負荷に伴う筋萎縮を予防できることを見出している。また、その分子メカニズムには筋肉の代謝変化、ユビキチン-プロテアソーム系やオートファジーが関連していることも見出した。本研究に関するワクチンに関しては、筋委縮予防への有効性も含め、特許申請を完了した。
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