2023 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of Innovative Fluid Logistics with Nano/Micro Photoresponsive Liquids
Project/Area Number |
21K18860
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
則包 恭央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ付 (50425740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 佳広 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (30373294)
真部 研吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (80848656)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 光応答性材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、光応答液滴をキャリアとして利用することで、流路や電極が不要な、光による物質運搬技術として、これまでにない革新的な物質輸送集積技術(フルイドロジスティクス)を開拓することを目的とする。本研究によって液滴をキャリアとした光による物質運搬が実現すれば、分子・粒子の任意の2Dおよび3D集積化技術として発展が期待される。本研究プロジェクトでは、「分子・ナノ粒子等の輸送と集積化」、「正および負の走光性を示す分子系の構築」および「運搬・輸送現象の解明と効率的発現」の3つの目標について研究を実施する。 光応答液滴と蛍光微粒子(量子ドット)を混合した系において、光照射による液滴移動に伴い微粒子を輸送することに成功した。この微粒子の輸送は、微粒子からの蛍光によって簡便に確認できることが特徴である。また、照射時間を制御することで微粒子の位置をコントロール可能であることを示した。光応答性化合物についての新規物質の探索を行い、基板上で移動可能な光応答液滴としての分子デザインの指針として、アルキル鎖長に応答性(移動特性)が依存することが明らかになった。また、光吸収特性の異なる分子群について物質探索を行い、光で液化する分子デザイン指針を得た。 さらに、液滴の運動・移動について表面張力およびラプラス圧によるモデルを構築し、光照射による液滴が移動する際に観測される形状変形現象の機構について考察を行い移動メカニズムを提唱した。また、移動現象に及ぼす固体表面の影響について検討を実施し、良好な表面の構築に成功した。
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