2022 Fiscal Year Research-status Report
犬の悪性腫瘍に幅広く作用するユニバーサル抗体医薬の開発とその実証
Project/Area Number |
21K19190
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
水野 拓也 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90398826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 優 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (00747967)
伊賀瀬 雅也 山口大学, 共同獣医学部, 助教 (70847110)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 犬 / がん / 抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
犬の腫瘍に対する新しい治療アプローチの一つとして、独自に確立した多重免疫法を用いて複数の犬悪性黑色腫腫瘍細胞株をラットに順番に免疫することでモノクロー ナル抗体(クローン4G1-E3)を以前に取得した。本計画では、この4G1-E3抗体の特性解析を行い、臨床応用できるところまで進めることが大きな目標で ある。 2年目である本年度においては、4G1-E3の弱い細胞傷害活性の改善を目的として、抗体依存性細胞傷害活性を著しく増強させるフコース除去抗体を作製した。また犬の抗体依存性細胞傷害活性を高感度に検出できる検出系を確立した。 しかしながらそれをもってしても十分な細胞傷害活性を誘導することはできなかった。抗体依 存性細胞傷害活性が十分に認められないことから、なんらかの抗体の修飾が必要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来は4G1-E3抗体が細胞傷害活性をもつことを想定していたが、残念ながらその活性が認められなかった。そこを改善する工夫をしているが、そこの改善が認められていないことが遅れている原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
4G1-E3の細胞傷害活性をもたせるためには、複数の方法の可能性が考えられるが、抗体の修飾について引き続き方法を模索していく。
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Causes of Carryover |
当初より少し計画が遅れているため 抗体のin vitroでの細胞傷害活性を起こさせるための修飾などに次年度使用額を費やす予定である。
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