2021 Fiscal Year Research-status Report
心外膜脂肪の線維化を検出し心房細動ハイリスク患者を同定するCT画像診断法
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21K19658
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
高橋 尚彦 大分大学, 医学部, 教授 (30263239)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 心房細動 / CT値減衰度 / 心外膜脂肪 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】左房周囲心外膜脂肪の量と質は心房細動と関連する。我々は,心臓血管外科で開胸手術を受けた心房細動患者の摘出左心耳組織を解析し,「心外膜脂肪そのものの線維化(Fibrotic remodeling of EAT)が心房筋の線維化および心房細動の重症度と関連する」ことを報告した(Abe, Takahashi, et al. Heart Rhythm 2018)。 【目的】心臓CT画像から計測した心外膜脂肪CT値減衰度が,患者の心血管イベントと関連するか検討した。 【方法】2015年1月から2020年3月の間に心臓開胸手術時に左心耳組織を得た79症例のうち,後ろ向きに心血管イベントの有無を追跡できた53症例を解析した(平均年齢71.7歳,男性30例,女性23例)。これらの患者は全例,術前に胸部CTを撮像されていた。平均のフォローアップ期間は892.8 ± 586日であった。 【結果】MACEは53例中13例で生じた(24.5%)。心外膜脂肪CT値減衰度は,MACE(+)群においてMACE(-)群より有意に高値であった(55.1±8.7% vs 45.5±10.9%, p<0.01)。Kaplan-Meyer曲線解析で心外膜脂肪CT値減衰度は高いMACE発症と関連した(long rank 10.36, p<0.01)。 【結語と今後の展開】心臓開胸手術を受けた患者において,心外膜脂肪CT値減衰度は将来的な心血管イベント発症と関連した。これは極めて重要な知見である。より一般的な対象において同様の結果が得られるか検討を要する。現在,冠動脈CTを撮像された患者の心外膜脂肪CT値減衰度が将来的な心血管イベント発症を予知できるか解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の主目的を達成するために,まず既存のデータを後ろ向きに解析し,心臓開胸手術を受けた患者において,心外膜脂肪CT値減衰度は将来的な心血管イベント発症と関連することを明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
【方法1】・心臓手術を受ける患者のデュアルエナジーCTを術前に撮像し,心外膜脂肪と皮下脂肪のスペクトラルカーブを作成しする⇒両脂肪組織の減衰曲線の違いを定量化(数値化)する。【方法2】・患者の手術時に,心外膜脂肪と皮下脂肪を摘出し,マッソントリクローム染色などで組織学的に検討する。⇒各患者の心外膜脂肪の“Fibrotic EAT”の程度を定量する。【方法3】・CT画像所見と,摘出された心外膜脂肪および皮下脂肪の組織像を多数例(100例)で対比検討する。⇒外膜脂肪にどの程度線維化が生じていると,CTの減衰曲線がどの程度フラットになるか判明する。これを応用し,“Fibrotic EAT”を診断可能な画像診断システムを開発する。【方法4】・心臓(冠動脈)CTを施行された患者のCT画 像を解析し,“Fibrotic EAT”を呈する患者に定期的に2週間ホルター心電図を行う。⇒新規心房細動発症が多いことを証明する。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Detecting Fibrotic Remodeling of Epicardial Adipose Tissue in Patients with Atrial Fibrillation2021
Author(s)
Ishii Y, Abe I, harada T, Takano M, Kira S, Kondo H, Teshima Y, yufu K, Nakagawa M, Shimada T, Miyamoto S, Takahashi N.
Organizer
第85回日本循環器学会学術集会 3.26-28,2021. 横浜web
Int'l Joint Research