2021 Fiscal Year Research-status Report
臓器連関視点によるPhysiolomeの樹立とホメオスタシス維持能力評価法の開発
Project/Area Number |
21K19715
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
志内 哲也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (70372729)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | ホメオスタシス / 臓器連関 / Physiolome |
Outline of Annual Research Achievements |
予防医科学的観点からみると、臓器連関を考慮に入れた生体全体の生理学的変動を捉えることでホメオスタシス維持能力を評価することは必然的であると考えられるが、そのような評価法は少ない。健康状態別のデータベースがあれば、生理指標の-omics解析が可能になり、ホメオスタシス維持能力を推測することができよう。 そこで本研究では、臓器機能連関の視点からストレス時の網羅的な生理指標を経時的に測定してデータベース化することで、ホメオスタシス維持能力の多角的評価方法を開発するとともに、Physiolome解析の樹立を目指す。健康から病態へと移る時系列に沿ってホメオスタシス維持能力の測定結果を用い、未病状態の判断基準を見出せるように、ヒトにおいて簡便にホメオスタシス維持能力を評価する方法の開発を試みる。 今年度は、マウス(C57BL/6J)に対して、全身エネルギー代謝の指標として「呼気ガス」と「体温」および「行動量」を同時計測、ならびに、非侵襲的な電気生理学的計測が可能な「脳波・心電図」の同時計測、また、血中内変動を調べるために無麻酔非拘束下で頸静脈より間欠的な採血を試みた。これらの同時計測系は電気生理学的計測にノイズが入るため、すべてを同時に計測することは困難であることが分かった。それぞれ分けて計測し、解析時に照合する。今後はホメオスタシスを乱すストレスを与え、それに対する応答と、脱ストレス後に回復する速度を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、ヒト試験が遅れている。また、ヒト試験用の機器を発注予定だったものの、半導体などの関係で、次年度に納品されることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスにおける実験系を確定後、速やかにデータ蓄積に移る。 また、コロナに関するまん延防止などが落ち着いてきたので、ヒト試験に関しても機器が揃い次第開始する。
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Causes of Carryover |
購入予定機器の納品が年度内にできなかったため、次年度に繰り越した。購入予定機器はヒト試験用であり、コロナ禍でヒト試験ができなかった今年度は、無理に急いで納品してもらうことはしなかった。
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