2021 Fiscal Year Research-status Report
大型哺乳類死体の分解過程における各動物の役割の定量的評価と手法の開発
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21K19858
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小池 伸介 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40514865)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | スカベンジング / 大型動物 / 動物遺体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大型動物死体の分解過程における生物各種の相対的役割を明らかにすることで、各生物群が死体分解機能に与える役割を評価することを目的とする。本研究の目的を達成するために、大型動物死体としてニホンジカ(以下、シカ)とイノシシ死体を対象とし、3つの仮設を段階的に検証していく。具体的には、1年を通じて死亡直後のシカ死体を森林内に設置し、シカ死体は体重・性齢を記録する。また、脊椎動物と無脊椎動物の死体消費量を求めるため、シカ死体の半数は鉄檻の中に入れ、脊椎動物が利用できない処理区とし、無脊椎動物のみの分解評価を行う。さらに、すべての死体は分解終了後、残った骨・皮の重量を測定し、シカ死体の利用可能であった肉量を推定する。本年度は、本実験を行うための装置の開発と設置、予備実験を行い、十分に実験が実施できることを確認するとともに、無脊椎動物による死体消費量推定のための室内実験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定通り、本実験に向けた実験装置の開発と予備実験を終えることができた。また、し無脊椎動物を対象とした室内実験の目途もついた。一方で、詳細な原因は不明であるが、これまでの実績に比べてイノシシの駆除数が大幅に低下したため、予備実験に十分な数のイノシシを用いた予備実験が行えていない。また、秋季の積雪が早かったため、秋季の予備実験が十分ではない。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの予備実験を踏まえ、計画通り本実験を進める。また、これまでの申請者らによるシカとイノシシの入手に加え、猟友会にも依頼し動物遺体の入手を試み、当初の予定通りの実験の振興を目指す。
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Causes of Carryover |
当初の予定していたイノシシを用いた予備実験が、イノシシの駆除数が少なくほとんど行えなかったとともに、入手のための謝金等の支払いがなかったため。、あた、秋季も積雪が早く、当初の予定通りの予備実験が十分に行えなかったため。
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