2021 Fiscal Year Research-status Report
Wastewater-based genomic epidemiology on international comparison and transportation of SARS-CoV-2 variants and antimicrobial resistance
Project/Area Number |
21KK0073
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
本多 了 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (40422456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 貴志 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30390628)
松浦 哲久 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (90771585)
沈 尚 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, JSPS特別研究員 (20882426)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | 新型コロナウイルス / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では,初年度は,現地に渡航して対象の下水処理場の視察と採水箇所の選定を行う予定であったが,新型コロナウイルス流行により渡航が困難であったため,タイ・インド・スリランカの海外共同研究者とオンラインでの打ち合わせを行い,各国での具体的な採水計画を策定した。海外共同研究者による現地視察と採水許可を得ることによって,タイでは,バンコクの3箇所の下水処理場(Din Daeng, Jatujak, Bang Sue),インドでは,ガンディナガール州とグワハティ州の2箇所の下水処理場,スリランカではゴール市の1箇所の下水処理場として,毎月採水を行うこととした。また,国内の共同研究者と打ち合わせを行って,本プロジェクトのための薬剤耐性およびウイルス遺伝子分析の統一マニュアルを策定し,海外共同研究者との共有と説明を行った。また,各国での試料採取と前処理に必要な消耗品の調達を行い,海外共同研究者に送付した。 また,新型コロナウイルス変異株解析手法の検討を開始した。まず,変異株配列解析の精度を担保するために必要なウイルス遺伝子量の検討と,逆転写反応に用いるプライマーの選定を行った。不活化済のSARS-CoV-2株をリン酸緩衝液に異なる濃度で添加してRNA 抽出を行った後,ランダムプライマーと配列解析対象PCRプライマーの2種類で逆転写反応を行った。それぞれのcDNAに対して異なるサイクル数でPCRによる増幅を行った。増幅が見られたものに対して配列解析を行い,最も精度良く配列が解析できた条件を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内および海外での採水計画を作成し,採水を予定通り開始できた。
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Strategy for Future Research Activity |
各国での定期採水を進め,9月または3月に渡航して試料を国内へ運搬し,最初のサンプルセットに対して,薬剤耐性遺伝子とウイルス遺伝子分析を行う。また,新型コロナウイルス変異株解析手法については,初年度に最適化した方法を下水に適用して配列解析精度を検証する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた現地調査が行えなかったため、現地使用分の予算執行が進めることができなかったため,次年度の現地調査にて使用する予定である。
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