2010 Fiscal Year Annual Research Report
グリーンランド深層氷床コアから見た過去15万年の温暖化とその影響評価
Project/Area Number |
22221002
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
東 久美子 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (80202620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 賢二 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (90431478)
藤田 秀二 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (30250476)
植竹 淳 情報・システム研究機構, 新領域融合研究センター, 融合プロジェクト特任研究員 (40455473)
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Keywords | グリーンランド / 氷床コア / 温暖化 / 環境変動 / NEEM |
Research Abstract |
・グリーンランドのNEEM地点において、14カ国の国際共同研究により、5月~8月にコア掘削と現場解析を実施した。コア掘削は当初23年度に岩盤到達を予定していたが、予定よりも早く平成22年7月に岩盤付近まで到達した。22年度は日本からもNEEMに研究者を派遣し、コアの現場解析作業に参加した。日本は、NEEMコアの現場解析のうち、化学分析及び物理分析を担当するとともに、各種分析用のサンプルの切り出し・梱包等を担当し、予定通り作業を行った。 ・NEEMにおいて、ピット観測を実施し、層位観察と密度測定を実施した。また、ピットの断面から同位体分析、化学分析、ダスト分析用のサンプルを連続的に採取した。 ・NEEMにおいて掘削した深層氷床コア、浅層コア、ピット・サンプルを、日本に輸送した。 ・21年度にNEEMで採取したピット・サンプルの分析を実施した。ピット・サンプルは、質量分析計により水素と酸素の同位体を、イオンクロマトグラフにより陰イオンと陽イオンを分析し、さらに電気伝導度とpHを分析した。分析した項目の多くに明瞭な季節変動が見られ、年層カウンティングによるNEEMコアの精密年代決定が実施できることが分かった。 ・NEEMコアの微生物分析のため、顕微鏡観察法のプロトコルの改良を行った。 ・NEEMコアから空気を抽出し、O_2/N_2とd^<15>Nの分析を開始するための実験環境の整備を進めた。また、20年度に採集されたフィルン空気の分析を行った。 ・NEEMコアのサンプルのイオン分析に着手した。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Persistent multi-decadal Greenland temperature fluctuation through the last millennium2010
Author(s)
Kobashi, T., Severinghaus, J.P., Barnola, J.-M., Kawamura, K., Carter, T., Nakaegawa, T.
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Journal Title
Climatic Change
Volume: 100
Pages: 733-756
Peer Reviewed
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