2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22224009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川幡 穂高 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (20356851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 麻夕里 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (20451891)
西 弘嗣 東北大学, 学術資源研究公開センター 東北総合学術博物館, 教授 (20192685)
山岡 香子 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (30610399)
鈴木 淳 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (60344199)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海洋酸性化 / 二酸化炭素 / pH / 生物起源炭酸塩 / 精密飼育実験 / 河川水 / 化学風化 / 栄養塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
陸域の化学風化は,海洋酸性化にとっては「中和」として機能します.大陸の緩衝作用を確かめる目的でバングラデシュ,ミャンマー,タイの大河を調査しました.その結果,ヒマラヤ山脈源流の河川では大気中の二酸化炭素を吸収する効果は小さいことがわかりました.下流では,土壌中の有機物の分解により二酸化炭素が放出され,海洋酸性化を促進させることがわかりました. 今から 5,500万年前の暁新世/始新世(P/E)境界では,約10万年間メタンハイドレートが崩壊して,メタンはすぐに二酸化炭素に酸化されてしまうので,海洋酸性化を引き起こし,深海底では石灰殻の底棲有孔虫が絶滅し,生き残った有孔虫も膠着質の殻をもつものに変化してしまいました.すなわち,スピードが速かったので,陸の風化が間に合わなかったということになります.この地質学的事例は,将来の地球への示唆となります.すなわち,現代はP/E境界の約30倍のスピードで二酸化炭素が大気中に放出されています.大陸の風化は全く追いつけないので,将来深刻な海洋酸性化がもたらされるという結論になります.P/E境界は「海洋酸性化」の地球的規模での実験と言えます. もう少し具体的に述べると,今世紀末には南極海の海水は炭酸塩に不飽和となり,アラレ石殻をもつ翼足類などはとても悲惨な状況となります.この表層水は南極底層水となりますが,深海では圧力効果でさらに炭酸塩を溶解させます.この底層水は数百年をかけて南太平洋から北上し,北太平洋に達します.P/Eを参考にすれば,深海底で底棲有孔虫などの絶滅が起こると予想されます.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Calcification responses of symbiotic and aposymbiotic corals to near-future levels of ocean acidification2014
Author(s)
Ohki, S., Irie, T., Inoue, M., Shinmen, K., Kawahata, H., Nakamura, T., Kato, A., Nojiri, Y., Suzuki, A., Sakai, K., R. van Woesik
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Journal Title
Biogeosciences Discussion
Volume: 10
Pages: 1-8
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Evaluation of Mn and Fe in coral skeletons (Porites spp.) as proxies for sediment loading and reconstruction of 50 yrs of land use on Ishigaki Island, Japan2014
Author(s)
Inoue, M., Ishikawa, D., Miyaji, T., Yamazaki, A., Suzuki, A., Yamano, H., Kawahata, H., and Watanabe, T.
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Journal Title
Coral Reefs
Volume: 33
Pages: 363-373
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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