2011 Fiscal Year Annual Research Report
エコ&ユビキタス対応3次元ファッションシステムの開発
Project/Area Number |
22240075
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
増田 智恵 三重大学, 教育学部, 教授 (60132437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 かおり 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (80229955)
松平 光男 金沢大学, 教育学部, 教授 (10142621)
後藤 景子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30243356)
田川 由美子 神戸ファッション造形大学, ファッション造形学部, 准教授 (40207808)
與倉 弘子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50165784)
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Keywords | 3次元人体形状 / 3次元仮想衣服デザイン / 3次元着装シミュレーション / 衣服管理情報 / 洗浄性と再汚染性 / 素材情報 / 着心地情報 / 服デザイン情報 |
Research Abstract |
環境保護とユビキタスネット社会を結びつけた少子超高齢化に対応した快適な衣生活を設計するため,被服各分野の連携による総合的研究体制((1)被服構成・(2)デザイン・(3)素材・(4)管理・(5)生理)を取り,エコファッション4Rsを組み込んだ必要衣服の生産・合理的管理・再利用による最小廃棄について調査,基本の3次元人体,デザイン,素材による共通条件を踏まえた分析・実験を実施し,実生活に有用な基本的衣服情報を抽出した。 1.衣生活実態の継続調査(男子学生と成人男女の合計約500名)を行い,実情と課題を抽出した。((1)~(5)) 2.男女400名の静止時3次元人体形状の体型分析を実施:(1)(2),婦人の基本デザインに対応した衣服素材の分析による基本素材の抽出と分析方法の検討した。3次元形状の体型分類を実現するための相同モデル化の新しいソフトを開発した:(1)(2) 3.3次元人体と衣服の3次元形状の分析を構成と素材を連携させたスカートドレープ形状分析を,20代,40代,70代の平均モデルを対象に6種類の素材で行った。とくにドレープ3次元形状を角度などによる従来にない方法で把握すねことが可能とした。これらの結果を着装シミュレーションによる表示で予測することも検討しつつある:(1)~(3)。 4.2で抽出した衣服素材にモデル汚れを付着させて作成した人工汚染布を各種水溶液中で洗浄し、洗浄性、再汚染性おおよび布の損傷評価を行い,同時に学生の洗濯行動の実態調査による具体的な洗濯実情を抽出し:(4),(1)~(5)との連携した基本衣服情報と衣生活管理情報を構築した。 5.日常生活における着心地情報を抽出するため,成人男女の日常動作時の3次元人体形状の計測と分析,および衣服の着心地調査を行い:(1)(2),温熱的機能性に優れた衣服設計に資する基礎資料を得るために,スーツのゆとりが衣服換気量に及ぼす影響を検討した.男女マネキンを用いて同じ生地・デザインをもちサイズの異なるスーツの衣服換気量を測定した:(5) 以上,次年度に不足する部分も検討して,テキストおよび専門分野の論文としてまとめる方向に発展する予定までの研究成果は得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東海地震による予算配分での調査と計測実施計画が遅れたことを除いては,予定の衣生活調査と3次元人体と衣服計測および洗浄と生理学実験など,日程のずれはあるがほぼ予定通り順調に進展している。とくに3次元人体データは科研協力企業と大学で計400名が収集できた。さらに,3次元人体計測を衣服着用時の計測に利用することで,従来にない素材別のドレープの立体形状把握を可能にしつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度のまとめとして,被服各分野の連携による総合的研究体制((1)被服構成・(2)デザイン・(3)素材・(4)管理・(5)生理)を取り,エコファッション4Rsを組み込んだ必要衣服の生産・合理的管理・再利用による最小廃棄について調査,基本の3次元人体,デザイン,素材による共通条件を踏まえた分析・実験を実施し,実生活に有用な基本的衣服情報を抽出し,結果をまとめる。 各分野での専門的成果はエコファッション4Rsを組み込んだ論文としてまとめる。さらに,被服各分野の連携による総合的研究体制での成果は,専門テキストおよび生活者への利用価値の高いエコファッション4Rsとしてよりわかりやすくまとめることを検討する。同時に,連携した各分野でのつながり難い部分,従来衣服ではなく布のみでの素材や洗浄実験結果と衣服形状や着用時での差などの問題点も抽出することで,次の研究課題を提案して解決方向を論議する。
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Research Products
(9 results)