2012 Fiscal Year Annual Research Report
がんのゲノム・エピゲノム解析に基づく個性診断法の開発
Project/Area Number |
22240090
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小崎 健一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50270715)
井上 純 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (50568326)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 難治がん / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / ゲノム / エピゲノム / マイクロRNA / DNAメチル化 / 分子標的薬 |
Research Abstract |
ゲノム情報を基盤に疾患の新しい診断、治療、予防法の開発、ならびに基礎研究で得られた成果を臨床医学に展開する「トランスレーションリサーチ」に多大な期待が寄せられている。ゲノム構造変化、エピゲノム遺伝子制御機構、体系的遺伝子発現解析など統合的ゲノム解析研究を推進し、がんの様々な特性(悪性形質)に関与する遺伝子探索と病態解明に取り組み、さらにこれら難治がんにおける画期的な診断、治療、予防法の開発を目指した。とりわけ、種々のがん種において機能解析に基づくがん関連マイクロRNAのスクリーニングを進め、DNAメチル化により遺伝子機能を消失するがん抑制性マイクロRNA(TS-miRNA)を同定した。口腔扁平上皮がん(OSCC)はアジア圏で発生頻度の高い難治がんの一つである。OSCC細胞株での細胞増殖抑制効果や上皮間葉転換(EMT)制御を指標とした機能的スクリーニング法を開発し、OSCCの増殖、浸潤、転移、EMTに関与するがん関連miRNAを探索した。その結果、CpGアイランドにおける腫瘍特異的DNA過剰メチル化によって発現抑制されるmiR-218とmiR-585を同定した。引き続き平成24年度には、OSCCの新規TS-miRNAとしてmiR-596を同定し、当該遺伝子座近傍CpGアイランドのDNA過剰メチル化と臨床病理学的悪性度との相関性、およびin vivo実験系における新規抗癌剤としての有用性を明らかにした。さらに、miR-596の標的分子としてLGALS3BPを同定し、LGALS3BPの発現・翻訳阻害を介してERK1/2のリン酸化を抑制し、細胞増殖が負に制御されることを明らかにした。 今回の研究で見出されたがん抑制性マイクロRNAの情報をもとに、合成二本鎖TS-miRNAを用いたmiRNA replacement therapyの新規がん治療法として期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(42 results)
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[Book] 胆と膵.2012
Author(s)
藤原直人、稲澤讓治 他
Total Pages
123-130
Publisher
医学図書出版株式会社
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