2013 Fiscal Year Annual Research Report
地球規模環境変動に対する氷河生態系の応答予測と影響評価
Project/Area Number |
22241005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
幸島 司郎 京都大学, 野生動物研究センター, 教授 (60183802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 望 千葉大学, 大学院理学研究科, 教授 (30353452)
牛田 一成 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (50183017)
藤田 耕史 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (80303593)
白岩 孝行 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (90235739)
吉村 義隆 玉川大学, 農学部, 教授 (90384718)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 氷河 / 微生物 / アルベド / 氷床 / 藻類 / バクテリア / リモートセンシング / 極限環境 |
Research Abstract |
本年度は、主にチリ中部火山群の白い氷河,ブータン・ヒマラヤおよび南米コロンビアの黒い氷河において現地調査を行い、氷河生態系、特に微生物活動と氷河の表面構造やアルベドの関係に関する観測と試料採取を行なった。白い氷河の調査は、2013年4月にチリ共和国中部にあるモチョ火山氷河において微生物相の高度変化分析用サンプル採取など、氷河生態系に関する観測を行なった。この氷河はバルディビアにあるチリ科学研究センターによって継続的に質量収支などの観測が行われており、近年急速に後退している。涵養域に赤雪が観察され、トビムシなどの氷河昆虫が生息することが明らかになった。黒い氷河の調査は、2013年10月にブータン・ヒマラヤのカンジャラ氷河および、2014年3月にコロンビア共和国・サンタイザベル山群にあるコメヘラス氷河で行った。カンジャラ氷河では、近年の急速な後退と雪氷微生物の変化が確認された。コメヘラス氷河はコロンビア水文大気研究所によって継続的に質量収支などの観測が行われており、近年急速に後退していることが報告されている。コメヘラス氷河は既に全域が消耗域となっており、表面が赤黒い汚れに覆われていた。この汚れは従来、火山灰であると考えられてきたが、分析の結果、大量の緑藻類が含まれることが明らかになった。また、これまでに報告の無い雪氷藻類が含まれていることがわかった。現在、以上の調査地で採取した氷河生物サンプル、およびこれまでの調査で採取したサンプルの微生物相解析や遺伝子解析を行っている。同時に、観測データや衛星画像を解析することによって、微生物活動によるアルベド改変モデルの構築、リモートセンシングによる氷河上の汚れや微生物分布解析法の開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Accumulation reconstruction and water isotope analysis for 1736-1997 of an ice core from the Ushkovsky volcano, Kamchatka, and their relationships to North Pacific climate records.2014
Author(s)
Sato, T., Shiraiwa, T., Greve, R., Seddik, H., Edelmann, E. and Zwinger, T
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Journal Title
CLIMATE OF THE PAST
Volume: 10(1)
Pages: 393-404
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Self-assembly of tholins in environments simulating Titan liquidospheres: Implications for formation of primitive coacervates on Titan2013
Author(s)
Kawai, J., Jagota, S., Kaneko, T., Obayashi, Y., Yoshimura, Y., Khare, Deamer, D. W., McKay, C. P., Kobayashi, K.
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Journal Title
International Journal of Astrobiology
Volume: 12(4)
Pages: 282-291
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 氷河特異的無脊椎動物における共生細菌群集構造解析2013
Author(s)
村上匠, 瀬川高弘, Dylan Bodington, Pedro Labarca, Gonzalo Barcaza Sepulveda, 竹内望, 幸島司郎, 本郷裕一
Organizer
第29回日本微生物生態学会大会
Place of Presentation
鹿児島大学(鹿児島市)
Year and Date
20131123-20131124
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[Presentation] Census of bacteria associated with glacier invertebrates2013
Author(s)
Takumi Murakami, Takahiro Segawa, Akinori Yamada, Dylan Bodington, Nozomu Takeuchi, Pedro Labarca, Gonzalo Barcaza Sepulveda, Shiro Kohshima, and Yuichi Hongoh
Organizer
5th International Conference of Polar and Alpine Microbiology
Place of Presentation
Bigsky, USA
Year and Date
20130909-20130909
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[Presentation] Search for Microbes on the Mars Surface with a Fluorescent Microscope2013
Author(s)
Akihiko Yamagishi, Yoshitaka Yoshimura, Hajime Honda, Aatsuo Miyakawa, Takehiko Satoh, Gennya Ishigami, Junichi Haruyama, Kensei Kobayashi, Takeshi Naganuma, Sho Sasaki, Hideaki Miyamoto
Organizer
Asia Oceania Geosciences Society 10th Annual Meeting
Place of Presentation
Brisbane, Australia
Year and Date
20130624-20130624
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