2012 Fiscal Year Annual Research Report
発現パターンに基づく線虫遺伝子制御ネットワーク研究
Project/Area Number |
22241047
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
小原 雄治 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 特任教員 (70135292)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 遺伝子 / 発現調節 / ゲノム / 発生分化 / mRNA / 3'-UTR / 局在化 |
Research Abstract |
1)初期胚におけるmRNA局在機構について、2細胞期前側に局在するmex-3 mRNAの局在化機構について研究を進めた。これまでにシス配列については、3'-UTR上の179塩基の領域が局在化に必要十分であり、この中の線虫近縁種で保存されている35塩基部分が重要であることを見出してきた。トランス因子についてはCCCHタイプZINCフィンガーを持つRNA結合タンパク質であるMEX-5が上記35塩基配列に特異的に結合してmRNA分解からの保護の方向の働きをしていると考えられた。今回はMEX-5の働きをさらに確実にするために、膜に局在するPHドメインを結合させたmCherry::MEX-5を強制発現させたところ、内在性のmex-3 mRNAの膜局在が見られた。このことからMEX-5がポジティブにmex-3 mRNA局在を制御していることを明らかにした。 2)温度感受性神経細胞AFDの分化決定の転写制御機構を調べた。マーカーとしてAFDのみで発現が見られてかつAFD分化に必須であるgcy-8とgcy-18遺伝子発現を用い、両遺伝子のプロモータ活性領域を同定した。転写因子CEH-11とTTX-1は両遺伝子の発現に必要であるが、両遺伝子のプロモータ活性領域へのCEH-11とTTX-1の結合を確認し、変異導入によってこの結合が両遺伝子発現に必須であることを明らかにした。これらの結合配列は線虫近縁種で保存されていた。さらに通常は両遺伝子を発現しない化学物質受容性の神経細胞AWBにCEH-11とTTX-1の両方を異所発現させると両遺伝子の発現が見られた。これらのことから、CEH-11とTTX-1が協調的に両遺伝子の発現制御に働いていると考えられる。 3)また、遺伝子発現データベースを活用した内外の共同研究を推進した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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