2014 Fiscal Year Annual Research Report
支配的地位の濫用規制と不公正取引の規制が切り開く東アジア競争法の新しい地平へ
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22243004
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
稗貫 俊文 北海学園大学, 法務研究科, 教授 (70113610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 一成 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (10507156)
板谷 淳一 北海道大学, その他の研究科, 教授 (20168305)
栗田 誠 千葉大学, その他の研究科, 教授 (20334162)
林 秀弥 名古屋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30364037)
中山 武憲 名古屋経済大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40278388)
土田 和博 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (60163820)
鈴木 賢 北海道大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (80226505)
川島 富士雄 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (80234061)
須網 隆夫 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (80262418)
向田 直範 北海学園大学, 法学部, 教授 (90104695)
瀬領 真悟 同志社大学, 法学部, 教授 (90192624)
岡 克彦 福岡女子大学, 文理学部, 教授 (90281774)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 韓国競争法 / 中国反独占法 / FRAND宣言 / 標準化必須特許 / 西ドイツ競争法 / 米国競争法 / オルドー自由主義 / EUの市場統合 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、次のような国際シンポジュームを主催・共催した。 東アジア競争法に関するソウル会議(2014年6月)。日本側(稗貫)は、日本の独禁法の最近の動向を報告し、NTT東事件最高裁判決における「逸脱人為性」の概念の重要性を指摘した。また、入札談合において、アウトサイダーの存在、落札の機会のない談合参加者の存在、談合のよる落札件数率の減少など従来と異なる実態が生じても、受注調整の存在から基本合意の存在を推認する方法が最高裁により支持されたことを紹介した。さらに、セブン・イレブン本部の優越的地位の濫用の実態が他の国の研究者の関心を集めた。 東アジア競争法国際法シンポジューム(2015年2月、ソウル大学)。テーマは知的財産と垂直的な取引制限の課題の二つ。知的財産では、日本と韓国と中国のアップル対サムスン特許侵害差止請求事件の処理の違いが議論になった。中国では競争法が適用されサムスンの行為が違法とされ、日本では特許法が適用され、損害賠償請求と差止請求は権利濫用とされ認容された。韓国はサムスンに問題なしとされた。次に、垂直的取引制限に関する各国の規制の議論が行われ、韓国で、トプコ独占力濫用事件韓国最高裁判決後の不公正な取引方法の規制の位置づけが明確になり、ガイドラインの改訂等を通じて具体化されていることが示された。 競争法国際法シンポジューム(2015年3月、ソウル大学)。米国では、消費者厚生の向上を目的に、経済効率性が競争法の柱になり、競争者の保護より競争の保護という考え方が重視されることが提示された。ドイツでは、中小生産者の擁護による経済民主主義の確保(オルドー自由主義)の伝統が存在すると指摘された。EUでは、競争法が市場統合という目的に奉仕するものとされ、経済効率だけが目的ではないことが示された。アジアでは、競争法自体に独自の思想的伝統が存在しないことが示された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(40 results)
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[Book] 集団的消費者利益の実現と法の役割2014
Author(s)
千葉恵美子, 長谷部由起子, 鈴木將文 林秀弥,吉田克己,根本尚徳,丸山絵美子,酒井一,渡部由美紀,町村泰貴,笠井正俊,八田卓也,長谷部由起子,柴崎暁,横溝大,丸山千賀子,宮澤俊昭,向田直範,原田大樹
Total Pages
608(97-147,238-253,487-499)
Publisher
商事法務
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[Book] 商事法務2014
Author(s)
千葉恵美子, 長谷部由起子, 鈴木將文 林秀弥,吉田克己,根本尚徳,丸山絵美子,酒井一,渡部由美紀,町村泰貴,笠井正俊,八田卓也,長谷部由起子,柴崎暁,横溝大,丸山千賀子,宮澤俊昭,向田直範,原田大樹
Total Pages
608(500-513)
Publisher
商事法務