2010 Fiscal Year Annual Research Report
リカードウが経済学に与えた影響とその現代的意義の総合的研究
Project/Area Number |
22243019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
出雲 雅志 神奈川大学, 経済学部, 教授 (10211731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 正治 立教大学, 経済学部, 教授 (20103913)
久保 真 嘉悦大学, 経営経済学部, 准教授 (30276399)
佐藤 滋正 尾道大学, 経済情報学部, 教授 (50115573)
千賀 重義 横浜市立大学, 国際マネジメント研究科, 特別契約教授 (20036057)
益永 淳 中央大学, 経済学部, 准教授 (00384727)
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Keywords | リカードウ / 古典派経済学 / 経済学史 / 経済思想史 / 経済理論史 |
Research Abstract |
2011年3月に起きた大震災による研究計画のやむをえない変更にともない、2010年度に予定していた研究は、2010年4月から2012年3月にわたって遂行された。この期間の研究実施計画にもとづく研究成果は、以下のとおりである。 1.2010年9月にInternational Conference on Production and Distributionを開催したほか、2011年9月と2012年3月にそれぞれInternational Ricardo Conferenceを開催した。「リカードウとスラッファ」「貨幣・金融理論とリカードウ」をテーマとするこれら3回の国際会議には、国内外の研究協力者を中心に海外の研究者数十名が参加した。 2.このうち2回の国際会議では、Pierangelo Garegnani氏とGeoffrey Colin Harcourt氏という世界的に著名な経済学者によるリカードウの経済学に関する特別講演がそれぞれ行われた。 3.国際会議とは別に、1年に2回、定期的にリカードウ研究セミナーを開催し、広い視野から経済学をとらえなおすための研究活動も継続している。 4.これらの取り組みをとおして、経済学に対するリカードウの巨大な影響があらためて確認されるとともに、今日の金融危機の原因と克服をめぐる錯綜した論争のなかでリカードウの理論がいまなお意義をもつことが明らかにされたのは、とくに重要な点である。 5.日本の研究者を中心に、日本を拠点としてリカードウに関する初めての国際的な共同研究を2010年度から本格的に開始した、という点も特筆すべきことであろう。 6.日本のリカードウ研究のすぐれた蓄積を紹介するアンソロジーの編集・翻訳作業は、この国際的な共同研究を推進するうえで欠かせない。そのため、来年度以降は、これまでの国際会議の成果を公刊する準備をはじめるとともに、このアンソロジーの編集・翻訳作業にも集中して取り組む予定である。
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Research Products
(22 results)