2012 Fiscal Year Annual Research Report
リカードウが経済学に与えた影響とその現代的意義の総合的研究
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22243019
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
出雲 雅志 神奈川大学, 経済学部, 教授 (10211731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹永 進 大東文化大学, 経済学部, 教授 (00119538)
諸泉 俊介 佐賀大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00210203)
福田 進治 弘前大学, 人文学部, 准教授 (00322925)
益永 淳 中央大学, 経済学部, 准教授 (00384727)
千賀 重義 神奈川大学, 経済学部, 非常勤講師 (20036057)
服部 正治 立教大学, 経済学部, 教授 (20103913)
久保 真 嘉悦大学, 経営経済学部, 准教授 (30276399)
藤本 正富 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (30330103)
佐藤 滋正 尾道市立大学, 経済情報学部, 教授 (50115573)
佐藤 有史 湘南工科大学, 工学部, 教授 (60288256)
長峰 章 明治大学, 政治経済学部, 教授 (70189158)
渡会 勝義 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80097196)
川俣 雅弘 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (80214691)
水田 健 東日本国際大学, 経済情報学部, 教授 (80275651)
八木 尚志 明治大学, 政治経済学部, 教授 (90261825)
久松 太郎 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60550986)
石井 穣 関東学院大学, 経済学部, 講師 (10587629)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リカードウ / 古典派経済学 / 経済思想史 / 経済学史 / 経済理論史 |
Research Abstract |
2012年度の研究実施計画にもとづく研究成果は、以下のとおりである。 第1に、2012年9月に「After Ricardo」をテーマとするInternational Ricardo Conferenceを東京で開催した。この国際会議では、イタリアからLuigi L. Pasinetti、Pier Luigi Porta、Maria Cristina Marcuzzoの各氏、またイギリスからNoel Thompson氏を迎え、リカードウ後の経済学の展開について、方法、貿易、理論など幅広い視点から議論した。第2に、2012年7月と12月にそれぞれリカードウ研究セミナーを開催し、租税、蓄積、食糧などをめぐるリカードウおよびその周辺の経済学について考察した。第3に、2013年3月にInternational Ricardo Seminarを開催し、ギリシャからLefteris Tsoulfidis氏、イタリアからFerdinando Meacci氏、フランスからLudovic Frobert氏とClaire Silvant氏を迎え、リカードウの価値理論や財政論、金融論、初期社会主義との関連について議論を交わした。第4に、これまでの国際共同研究の成果と蓄積をもとに2冊の英文論集を出版することを決め、2013年度中の出版に向けて本格的な準備に入った。第5に、日本のリカードウ研究のアンソロジーの編集・翻訳作業の準備を不十分ながらもすすめた。第6に、欧米だけでなく、アジアや中南米諸国の研究者との広範で緊密なネットワークづくりをめざした。その成果はまだごく限られた範囲にとどまるが、引き続き努力を傾けたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外の研究協力者との緊密な連携のもとに、「研究の目的」の達成をめざして、研究実施計画にもとづく研究をおおむね着実に遂行していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果にもとづき、今後、以下のように研究をすすめる。 1.リカードウと同時代の経済学者、リカードウおよびリカードウ後の貿易と国際経済学、課税と財政、失業の理論、リカードウが経済学に与えた影響、などをテーマとする国際会議を開催する。 2.リカードウ研究セミナーを7月と12月の年2回、開催する。 3.まもなく刊行予定の2冊の英文論集に加え、国際会議や研究セミナーの成果の出版に引き続きとりくむ。 4.日本のリカードウ研究のすぐれた業績を紹介するアンソロジーの編集・翻訳作業に本格的にとりくむ。 5.国際的な共同研究のネットワークづくりをさらにすすめる。
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