2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22244001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 毅 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (70201506)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉川 安騎男 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00243105)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 代数学 / 整数論 / 代数幾何 / 代数多様体 / l進層 / 分岐 / 特性サイクル |
Research Abstract |
正標数の代数閉体上のスムーズな代数曲面上のl進層に対し,その特性サイクルを余接束上のサイクルとして定義した.l進層のEuler数は特性サイクルと零切断の交点数に等しく,曲線への射の孤立特性点での消失輪体の全次元も曲線の微分形式のひきもどしが定める余接束の切断との交点数として計算できることを示した. これは、1980年前後のDeligneとLaumonの結果を完全に一般化するものであり、2次元という仮定はあるものの、高次元の多様体上のl進層の特性サイクルの理論を構築するという研究目標を実現する大きな成果である.昨年度までの分岐理論の研究の成果として、一般次元の代数多様体上のl進層に対し、特性サイクルが余次元2以上の部分をのぞき定義されていたので、代数曲面の場合には残った有限個の閉点の処理が問題だった。ここで、Beilinsonの示唆したRadon変換を使う方法と、Deligneのペンシルを用いた大域的な未公刊の方法を組み合わせることにより、特性サイクルを定義し上述の性質を証明することができた。 この証明で技術的に新しい点は、消失輪体の安定性を確立することである。孤立特性点をブローアップしてElkikによるヘンゼルの補題の拡張を適用するという新しい方法と、ブローアップの極限では消失輪体が消失するというリジッド幾何からの着想をあわせることにより、曲線への射を少し変形しても消失輪体は変わらないという性質を示した。これは孤立特性点でなければ反例があるという微妙な問題であり、孤立特性点であるという仮定は曲線への射を少し変形しても消失輪体の空間の次元は変わらないという性質をまず示すのが、技術的に重要なステップである。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)