2013 Fiscal Year Annual Research Report
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22244003
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
森脇 淳 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70191062)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
中島 啓 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00201666)
並河 良典 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80228080)
吉川 謙一 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20242810)
望月 拓郎 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10315971)
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| Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | モジュライ空間 / 算術多様体 / 複素幾何 / 導来圏 / アラケロフ幾何 |
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| Research Abstract |
今年度の研究実績を６つの研究群ごとに分けて説明する．第１群：Enriques曲面の自己同型群に関して大橋久範氏と共同で二つの成果を得た．一つは，Enriques曲面にsemi-symplecticに作用できる有限群の分類で，これまで課して来たMathieu型という条件を外して実行した．もう一つは，自己同型群の中に有限生成非可換自由群を指数有限の部分群としてもつEnriques曲面の発見である．後者についての共著論文(RIMS preprint 1715)は出版が決まっている．第２群：今年度は，ディリクレの単数定理の高次元算術多様体における類似について考察した．成り立つための十分条件は多く知られており，アラケロフ幾何の中心的テーマの一つである．今年度の研究で，グルノーブル大学の Huayi Chen 氏との共同研究で，成り立つための必要条件を研究し，算術的力学系において，否定的な例があることを発見した．第３群：４次元ユークリッド空間上のインスタントンのモジュライ空間の交叉コホモロジー群の構造について研究し、W代数の表現の構造を持つことを示した．第４群：良い C*-作用を持つアファインシンプレクティック多様体 X に関して X の非特異部分の代数的基本群は有限であることを証明した．さらに X がクレパント特異点解消 Y をもつとき，Y が森夢空間であることを，新たな視点から証明した．第5群：BorcherdsのΦ関数に対する代数的表示を得た．また，対合付きK3曲面の解析的捩率不変量を一つの例外を除き全て決定した．さらに，カラビ・ヤウ軌道体に対する不変量を解析的捩率を用いて定義し，Borcea-Voisin軌道体の場合に一つの例外を除きその不変量を決定した．第６群：周期性を持つモノポールのナーム変換に関する S. Cherkis と A. Kapustin による結果を精密化を試みた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究成果は当初の計画を超えて進んでいると言える．例えば，代表者の係わる研究群においては，当初，Dirichlet の単数定理の高次元化がある程度発展することを念頭に研究計画を進めてきたが，予想に反して，複素力学系の問題と密接に関わっていることが判明により大きな問題へと進展している．また，全体としては，論文発表数，国際研究集会回数の観点からも計画以上に進展していることが確認できる．
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| Strategy for Future Research Activity |
本計画では，毎年，パリ・バルセロナ・京都の３都市のいずれかで国際研究集会を開いて，研究の進捗状況を世界的視点で確認している．最終年度は，ローマでこの研究集会を開催する予定である．そこで，この研究計画に関わった研究者の代表がその成果の発表をする予定である．
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