2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22244008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平地 健吾 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60218790)
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Keywords | 乗数層イデアル / ベルグマン核 / 値分布論 / 放物型幾何 / 等質有界領域 / ケーラー多様体 |
Research Abstract |
国内外の放物型幾何学の研究者ネットワークを作るため,分野を代表する海外の研究者5名を招聘し「放物型幾何学ワークショップ」を開催した.また若手研究者の企画する研究集会として奥間智弘氏(山形大学)を主催者とする「特異点と多様体の幾何学」を開催した.さらに,大学院生に複素幾何の研究の手がかりを与えすことを目標として研究集会「複素幾何学の諸問題」を開催した;本研究の連携研究者を中心に,未解決問題を難易度付きで説明し報告集を作成した. 代表者および連携研究者の研究の進展状況は以下の通りである.平地はCR多様体上のQ曲率の積分は可積分条件の下では消滅することを示した.満渕俊樹はケーラー多様体上のextremal計量の存在についてのドナルドソン等の予想を解決するプログラムを提案した.辻元はケーラーリッチ流の大域的なカレント解の存在を標準束の擬正性の仮定の下で示した.高山茂晴は負曲率のケーラー・アインシュタイン多様体の族の底空間上に定義されるWeil-Petersson計量の曲率を計算した.本多宣博は4つの複素射影平面の連結和の場合にツイスター空間に関する構造定理を得た。伊師英之は等質ケーラー多様体の幾何をテーマに研究をすすめ,その中で有界等質領域からジーゲル上半平面の中への同変正則写像について成果を得た。大沢健夫は被覆面の極限に対するベルグマン核の挙動についてのマンフォードの推測を覆す反例を論文として発表した;また当該研究で招聘したIvashkovitch氏とレヴィ平坦面に関する未解決問題の共同研究を開始した.吉川謙一は対称領域で助変数付けられた三次元カラビ・ヤウ多様体の解析的捩率がモジュライ空間上の保型形式のノルムで与えられる事を示した.山ノ井克俊は円環領域上の正則運動の拡張や双曲リーマン面上のthick-thin分解について調べた.野口潤次郎は偏極準アーベル多様体の同型類を整曲線を用いて特徴付ける定理を得た.
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Research Products
(63 results)