2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22244014
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大西 利和 大阪府立大学, 理学系研究科, 教授 (30314058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 和幸 大阪府立大学, 理学系研究科, 助教 (40571287)
木村 公洋 大阪府立大学, 理学系研究科, 非常勤研究員 (10565328)
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Keywords | 電波天文学 / 銀河進化 / 分子雲 / 星形成 |
Research Abstract |
本研究では、一酸化炭素分子の回転遷移スペクトル^<12>CO(2-1)[230GHz],^<13>CO(2-1)[220GHz],C^<18>O(2-1)[220GHz]の3輝線同時観測により、数分角の空間角度分解能で、我々の天の川銀河の分子ガスの分布・運動・物理状態を徹底した広域観測を中心として明らかにする。そのため、両偏波成分を同時受信可能な2SB受信器を1.85m電波望遠鏡に搭載することにより、観測効率をおおよそ2倍向上させる。本年度の成果は以下の通りである。 1.両偏波受信に必要な各種コンポーネント、受信機・冷凍機・光学系・OMT等、主要コンポーネントの設計・製作・購入を実施し、性能試験を行った。実験室レベルでは性能に問題ないことが確認できた。 2.片偏波受信機を用いて、^<12>CO,^<13>CO,C^<18>O(J=2.1)スペクトルを用いた広域分子雲探査を開始した。オリオン座A,B分子雲、はくちょう座OB7分子雲、銀河面の分子雲、おうし座分子雲など、様々な環境を有する分子雲の広域観測を実行した。名古屋大学の4m電波望遠鏡で得られたJ=1-0のスペクトルと比較することにより、はくちょう座OB7分子雲には密度の高い分子ガスはほとんど残っていないこと、オリオン座A,B分子雲の観測では、HII領域付近で分子ガスが加熱されている状況などが明らかにできるなど、定量的な物理量が十分な精度で導出可能であることが明らかになってきた。
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Research Products
(19 results)