2010 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレント逆コンプトン散乱による大強度軟x線発生の原理実証
Project/Area Number |
22244027
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷲尾 方一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70158608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 茂 東北大学, 電子光理学研究センター, 准教授 (60329133)
黒田 隆之助 産業技術総合研究所, 研究員 (70350428)
坂上 和之 早稲田大学, 理工学術院(理工学術院総合研究所), 助教 (80546333)
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Keywords | 逆コンプトン散乱 / コヒーレンス / RFガン / マイクロビーム / 高品質電子ビーム / 軟X線 |
Research Abstract |
RFガンのカソードをCs-Teで作成し、そこにマルチパルスのUVレーザーをパルスとレインで照射することによって、μCレベルの大出力電子発生に成功した。この中で、マルチパルスUVレーザーの生成にはファイバーアンプ等の新しいシステムを組み込み、ビーム発生に成功した。 マイクロビーム生成に関し、上記の電子ビームの時間構造をマイクローナノメートルのサイズにするための方法について検討を加えた。種々検討の結果、ナノメートルサイズの高精度に作成されたナノスリットとも呼べる構造体により電子ビームを切り出す事によって空間的にその構造を制御する事ができる。生成したナノ構造ビームをRFキッカーマグネット等を利用して、横方向の構造を縦方向への変化させる事で、マイクローナノの時間構造を持つ電子ビーム生成について目処を得た。マイクロバンチ化した電子ビームの輸送系では、その時間方向の構造を崩さないために完全等時性(isochronicity)をもったビーム光学システムを構築する必要がある。ベータトロン運動(R51、R52)とエネルギー分散(R56)の両方の効果を考慮し、等時性を維持できるビーム輸送系の検討を行った。輸送系内の偏向角度を極力小さく抑えることで等時性をもった輸送系を構築できる事が分かった。今後はより実際の実験に即した輸送系の設計とより高次の効果も含めたビーム輸送系の検討を行う。また、コヒーレント逆コンプトン散乱により発生するX線のスペクトルについて、通常のアンジュレータの放射スペクトルを計算するのと同様にリエナール・ヴィーヘルトポテンシャル(Lienard-Wiechert Potential)で表される放射場のフーリエ変換から表せないか考察を行った。
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Research Products
(18 results)