2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22245023
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井上 克也 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40265731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 耕一 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (40177796)
岸根 順一郎 九州工業大学, 工学研究院, 准教授 (80290906)
秋光 純 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80013522)
美藤 正樹 九州工業大学, 工学研究院, 准教授 (60315108)
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Keywords | 磁気キラリティ / キラル磁性 / 結晶キラリティ / DM相互作用 / 弾性キラリティ / キラル磁気構造 / 磁気構造 / マルチフェロイックス |
Research Abstract |
2006年度より、申請者を中心として基盤研究A「結晶と磁性のchirality」を実施した。マクロスケールで発現する結晶のchiralityと磁性のchiralityの関連を、有機・無機に渡って総合的かつ系統的に調べ、chiral構造特有の結晶異方性がもたらす結晶chirality、磁気chirality、弾性chiralityの結合が重要かつ未開拓であることを明らかにした。本研究では、結晶構造、含まれるイオンの磁気異方性、配位子の非対称電場を系統的にかつ集中して制御することにより、より効果が顕著に現れる設計指針を確立し、Chiral磁性、マルチフェロイック研究を飛躍的に進展させる知見を得る。(1)結晶・磁気chiralityの定量化:磁気異方性、結晶構造の異なるChiral反強磁性体を多数作成し、単結晶による磁気測定、加圧効果測定を行うことによってDM相互作用におよぼす効果を系統的に明らかにする。また、結晶の磁気chiralityを検出できる偏極中性子線回折とナノスケールでの磁気および結晶chiralityを検出できる放射光円偏光X線回折を併用することにより、結晶chiralityと磁気chiralityの関係を定量化する。(2)分子性・無機Chiral磁性体の物質設計・制御戦略の確立:以下の順番で明らかにしてゆく。1.Chiral磁性体の磁気相図2.DM相互作用におよぼす磁気異方性の効果3.DM相互作用におよぼす配位子のChirality(空間電子分布の非対称度)、結晶空間群の効果4.DM相互作用と競合する磁気交換、双極子相互作用とChiral磁気構造の関係。これらを明らかにすることにより、Chiral磁性体の構築に用いる金属イオン、配位子、空間群のChiral磁気構造への寄与の全貌が明らかになり、設計指針を確立する。
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Research Products
(48 results)