2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22246058
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 多門 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00151796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古内 仁 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60165462)
佐藤 靖彦 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60261327)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 補強設計 / 接着工法 / 増厚工法 / 剥離 / 棒部材 / 面部材 / 疲労 / 環境作用 |
Research Abstract |
(1) 移動輪荷重下の増厚補強コンクリートスラブの載荷試験結果より,増厚補強により疲労寿命が1桁長くなることを確認した.疲労破壊形態は増厚部と既設部との付着界面での剥離破壊が支配的ではなかった.以上の結果より,従来の移動輪荷重下の押抜きせん断破壊耐力推定法を拡張した,増厚部の効果を考慮した新たなマクロモデルを提案した.付着界面の疲労モデルに基づく部材挙動の数値シミュレーションは今後も継続して行うこととした. (2) 補強後の付着界面の性状に与える環境作用の影響として,FRP接着補強面のせん断付着強度は1年間の湿潤環境暴露後もほとんど劣化しないが,破壊モードは既設部コンクリートの凝集破壊から付着界面剥離破壊の特徴が鮮明にでることを確認するとともに,せん断付着応力―すべりモデルを提示した.破壊モードの変化は引張付着性状でも同様であった.増厚補強面の引張付着強度は,増厚補強部が凍害劣化を示さない場合にはほとんど低下しなかった.既設部コンクリートが凍害劣化を受けるとその凝集破壊となるが,それ以外は付着界面破壊となった. (3) 既設部の損傷の影響として,既設部コンクリートのひび割れ間隔を考慮した増厚補強および接着補強後の剥離耐力推定法を提示し,既往の実験結果を精度よく推定できることを確認した. (4) 接着樹脂層の影響として,通常の樹脂より剛性の小さいポリウレア樹脂層を設けた場合,設けない場合より常温下でも低温化でもせん断付着耐力が3倍となることを確認し,耐力向上は温度依存型付着応力―すべりモデルにより説明できることを示した. (5) 増厚,接着補強ともに適用できるかぶりコンクリート割裂破壊による剥離耐力推定法とともに,補強有効度の最適化を図る手法を提示した. (6) 本研究の最新の成果を取り入れ,補強後の性能の経時変化に関する記述も加えた,既往のものに変わる新たな補強設計指針を提示した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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