2012 Fiscal Year Annual Research Report
気候変動による積雪変化が森林土壌の物質循環機能に及ぼす影響
Project/Area Number |
22248016
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柴田 英昭 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70281798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 浩人 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00237091)
宮本 敏澄 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (00343012)
稲垣 善之 独立行政法人森林総合研究所, 立地環境研究領域, 主任研究員 (00353590)
福澤 加里部 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (10456824)
菱 拓雄 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50423009)
舘野 隆之輔 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 准教授 (60390712)
諏訪 裕一 中央大学, 理工学部, 教授 (90154632)
中田 誠 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80217744)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 窒素循環 / 生物地球化学 / 現地培養実験 / 土壌微生物 / 窒素無機化 / 硝化 / リター分解 / 栄養塩 |
Research Abstract |
前年度から引き続き、冬期間の積雪変化による凍結-融解サイクルの有無が土壌無機化・硝化速度に及ぼす影響を明らかにするための現地土壌培養実験を実施した。観測サイトは北海道(雨龍、足寄)、東北(安比、盛岡)、関東(菅名、草木)、近畿(芦生、上賀茂)、九州(椎葉、高隅)の全10地点である。土壌カラムの上下端にイオン交換樹脂を装着したレジンコア法を用いて、冬期間および生育期間(培養地は足寄のみ)の現地培養実験を行った。土壌培養実験前後における土壌無機態窒素含有量、溶脱量の分析を行い、処理の効果や反応の地点間差について解析を行った。 これまでの解析により、凍結環境下にあった土壌は、非凍結環境下の土壌に比べて冬季の無機加速度は大きく、硝化速度は小さくなる傾向が認められた。また、冬季に凍結融解サイクルの条件下にあった土壌は、その後の生育期において硝化速度が上昇する傾向が認められた。それらの影響程度は産地土壌によって異なることも検出されたため、その土壌にもともと生息している土壌微生物群集やその機能、活性の土壌間比較を行い、統計解析によってその関係性を明らかにした。 その他、冬季積雪環境変化に応じたリター分解プロセスや細根動態、菌食動物、植生窒素吸収、微生物群集、シカ食害影響等に関する個別研究を各サイトにいおいてそれぞれ進め、論文出版に向けた準備を完了した。また、本科研を中心として得られた研究成果を公表し、議論するために、第124回日本森林学会大会(岩手大学)においてテーマ別シンポジウム「気候変動と森林窒素窒素循環-観測・実験・広域評価」を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)