2010 Fiscal Year Annual Research Report
農業および水環境におけるコロイド界面現象の工学的体系化
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22248025
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Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
足立 泰久 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70192466)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 邦彦 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60182804)
野村 暢彦 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (60292520)
藤巻 晴行 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (90323253)
京藤 敏達 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (80186345)
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| Keywords | コロイド / 凝集 / 粘土 / フロック / 界面動電現象 / 高分子電解質 / 流動特性 / 土壌 |
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| Research Abstract |
本研究では、農業および水環境におけるコロイド界面現象の基礎物性論的な研究成果を深化させ、同時にその成果を中核においた応用的展開をはかることによって、今後大きく発展が求められている土壌汚染対策や天然系素材の利用などに役立つ工学体系を明らかにすることを目指している。具体的には土壌物理学、微生物生態学、高分子化学など周辺分野の手法と成果をコロイド界面化学的観点から融合することによって、物質循環における化学物質の動態に関するリスク評価手法、モニタリングにおける計測技術、土木工学的な環境修復技術など応用の場面に飛躍的な展開が可能であることの立証を目的とし、また、一連の活動を通して、筑波大学の特徴を生かし生物資源および水環境とコロイド界面科学のダイナミクスを、総合的に扱うユニークな研究基盤を構築することを目標においている。
研究の初年度は特に共通する基礎的事項に重点をおいて実験を実施し、コロイド界面現象のダイナミクスについて以下の成果を得た。
1.塩および高分子凝集剤によるモデルコロイド粒子の凝集速度に対する物理化学的ならびに流体力学的素過程の解析から、コロイド粒子に衝突する高分子電解質の流体力学的半径が、既存の報告値より数倍大きいことを示唆するデータを得た。2.コロイド粒子に吸着する高分子電解質の界面動電的性質と流体力学的性質は、それぞれ吸着層の異なる部位から決定されていることを明らかにした。3.粘土の凝集体が流動過程に示す挙動を、低圧力勾配下の測定から解析し、フロックの成長は、流体力学的相互作用に特に顕著に現れることを明らかにした。4.本研究の共同研究者を母体に界面動電現象とコロイドの凝集沈殿に関する国際ワークショップを開催した(参加者57名)。
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