2010 Fiscal Year Annual Research Report
原発性免疫不全症における遺伝子変異の修復による自己細胞再生療法の開発
Project/Area Number |
22249043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 寿郎 九州大学, 医学研究院, 教授 (40150445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 英俊 九州大学, 医学研究院, 助教授 (70294931)
井原 健二 九州大学, 大学病院, 助教授 (80294932)
宮脇 利男 富山大学, 医学系研究科, 教授 (10143885)
中畑 龍俊 京都大学, 物質細胞統合システム拠点, 教授 (20110744)
中津 可道 九州大学, 医学研究院, 助教授 (00207820)
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Keywords | アデノ.AAV.ベクター / CD34陽性造血幹細胞 / BTK遺伝子 / iPS細胞 |
Research Abstract |
正常ヒト男性臍帯血より磁気ビーズを用いてCD34陽性造血幹細胞を分離し、ヘルパー依存型アデノ.AAV.BTKベクターを感染させた。メチルセルロース培地ヘサイトカイン、ハイグロマイシンを添加しコロニーアッセイ法による培養を行った。3週間の培養によりハイグロマイシン耐性コロニーを得た。播種細胞数に対し3.6x10^<-5>の頻度でベクター搭載遺伝子の組込みをPCRにより確認し、このうち0.7%でBTK遺伝子のターゲティングを認めた。造血前駆細胞コロニーを認め、相同組換え細胞の造血前駆細胞への分化能が証明された。これまで正常ヒト造血幹細胞でのウイルスベクターを用いた遺伝子ターゲティングの報告はなく、本研究で初めて相同組換えが証明された。また、本ベクターを用い、造血幹細胞を対象としたターゲティングによるBTK遺伝子変異の修復が可能であることを示した。現在、LAM-PCR法によりランダムな組込みでの遺伝子挿入部位の検出を行い、本ベクター機能の解析を行っている。GFP搭載レンチウイルスベクターを造血幹細胞に感染させヒト化マウスへ移植したところ、GFP陽性の血球細胞が認められた。現在、BTK-cDNA搭載レンチウイルスベクターを用い、同様の実験を行っている。 iPS細胞に関しては、健常人由来iPS細胞を入手しフィーダー細胞との共培養とサイトカインの組み合わせによる分化誘導を試み、in vitroでのB細胞への分化誘導系の確立を行っている。また、XLA患者由来線維芽細胞を採取し、現在患者由来iPS細胞を作成中である。
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Research Products
(5 results)