2011 Fiscal Year Annual Research Report
原発性免疫不全症における遺伝子変異の修復による自己細胞再生療法の開発
Project/Area Number |
22249043
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 寿郎 九州大学, 医学研究院, 教授 (40150445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 英俊 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70294931)
井原 健二 九州大学, 大学病院, 准教授 (80294932)
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Keywords | アデノ.AAV.ベクター / CD34陽性造血幹細胞 / BTK遺伝子 / iPS細胞 |
Research Abstract |
In vitroでのB細胞分化能を評価するため、フィーダー細胞を用いずにCD34陽性造血幹細胞よりIgM陽性未熟B細胞まで分化する培養系を確立した。ヘルパー依存型アデノ.AAV.BTKベクターを感染させた正常ヒト男性臍帯血由来CD34陽性造血幹細胞を本培養系で培養し、ハイグロマイシンによる薬剤選択を行った。5週間の培養後、ハイグロマイシン耐性CD19陽性B細胞でBTK遺伝子へのターゲティングを認め、相同組換えCD34陽性細胞が造血前駆細胞のみならず、B細胞系への分化能を持つことを証明した。 コロニーアッセイ法で得られた遺伝子導入造血前駆細胞コロニーでの、LAM-PCRによる遺伝子挿入部位の検討では、遺伝子内外ともに挿入が認められた。複数のコロニーで同一部位への挿入が認められ、遺伝子導入は非ランダムであると考えられた。 現有のベクターはCMVプロモーター、ハイグロマイシン耐性遺伝子を搭載しているが、プロモーターのメチル化による発現低下や、薬剤選択が長期間必要であるという問題があった。そのため、新たに哺乳動物細胞内で恒常的な発現が得られるEF1プロモーター、および薬剤選択を短期間で行える利点のあるピューロマイシン耐性遺伝子を搭載したヘルパー依存型アデノ.AAVV.BTKベクターを作成した。 iPS細胞を用いた研究では、骨髄線維芽細胞よりXLA患者由来iPs細胞株を樹立した。iPS細胞よりB細胞へ誘導する培養系の確立を目指し、現在検討を続けている。 ヒト化XLAモデルマウスでは、BTK-cDNA搭載レンチウイルスベクターの改変を行い、遺伝子導入およびB細胞分化の検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CD34陽性造血幹細胞でのターゲティングによる遺伝子修復能を証明し、その細胞がB細胞系へ分化しうることを示した。また、患者由来iPS細胞株を樹立した。更なる機能向上を目指し、新たなウイルスベクターを作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに作成したヘルパー依存型アデノ.AAV.BTKウイルスベクターの機能を細胞株およびCD34陽性造血幹細胞を用いて検討する。iPS細胞からB細胞へ分化誘導する培養系を確立し、XLA患者由来iPS細胞へターゲティングによる遺伝子修復を行い、B細胞分化能を検討する。ヒト化XLAモデルマウスでは、引き続きレンチウイルスベクターを用いて遺伝子導入を行い、in viroでのB細胞分化、抗体産生能の検討を行う。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Nationwide Survey of Patients with Primary Immunodeficiency Diseases in Japan2011
Author(s)
Ishimura M, Takada H, Doi T, Imai K, Sasahara Y, Kanegane H, Nishikomori R, Morio T, Heike T, Kobayashi M, Ariga T, Tsuchiya S, Nonoyama S, Miyawaki T, Hara T
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Journal Title
J Clin Immunol
Volume: 31
Pages: 968-976
Peer Reviewed
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