2012 Fiscal Year Annual Research Report
基幹的細胞調節経路の異常に起因する消化器がんの病態解明とがん制御への応用
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22249051
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
源 利成 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (50239323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 和之 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (00293358)
太田 哲生 金沢大学, 医学系, 教授 (40194170)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 大腸がん / 細胞特性 / 分子特性 / 診断 / 治療 |
Research Abstract |
本研究では,我々が発見したWnt/β-カテニン経路の新規転写標的分子の機能解析,この分子を介するWntとhedgehog (Hh)経路の交差応答の可能性および,がん細胞の極性喪失にともなう細胞接着因子の発現変化とβ-カテニン活性化の関連性など,新しい視点によるβ-カテニンがん化経路の病的作用の解明を目的とする.また,我々が同定した新規標的分子GSK3βががん細胞で誘導する固有のリン酸化分子経路の阻害による「制がん作用」の分子機構を解明し,GSK3βを標的とする消化器がんの新しい治療法の開発に結びつける. 1.大腸がんの腫瘍組織におけるCRD-BP関連分子(β-TRCP, c-myc, IGF-II, Gliなど)の発現や局在と臨床データとの関連を解析した.CRD-BPの発現はc-mycやIGF-IIと相関した.CRD-BP発現の高い症例は,リンパ節転移が多く,病期はより進行していた.したがって,CRD-BPは大腸がん病態の新しい分子指標であると考えられた. 2.腸上皮細胞の極性輸送因子μ1Bの異常と大腸がんにおけるβ-カテニン活性化の関連を解析した.ヒト大腸がんにおけるμ1B,E-カドヘリンの発現とβ-カテニンの局在と活性が逆相関することを見いだした.この結果より,μ1Bは大腸がん抑制作用があると考えられた. 3.GSK3β阻害による消化器がん抑制効果とその分子メカニズムを検討した.GSK3β阻害作用が科学的に証明された既存医薬品は,大腸がん,膵がんと膠芽腫の腫瘍細胞に対して抗腫瘍効果(細胞生存・増殖抑制,細胞遊走・浸潤の抑制)を示した.これらの医薬品はGSK3β阻害によるがん治療法開発に有用であることが示唆された. 4.ヒト消化管(大腸,胃)がん組織検体の資源化と臨床・分子情報のデータベース化を推進するためにがん組織バンクを整備して,本研究の解析と当研究所の共同研究に供した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)