2012 Fiscal Year Annual Research Report
歴史地区の修景に関する国際共同研究-文化財としての真正性に基づく修景理念と手法-
Project/Area Number |
22254006
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
斎藤 英俊 京都女子大学, 家政学部, 教授 (30271589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上北 恭史 筑波大学, 芸術系, 教授 (00232736)
北尾 靖雅 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (00293986)
八木 幸二 京都女子大学, 家政学部, 教授 (20016570)
鳥海 基樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (20343395)
稲葉 信子 筑波大学, 芸術系, 教授 (20356273)
木村 勉 長岡造形大学, 造形学部, 教授 (60280608)
井上 えり子 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (70226736)
宗田 好史 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (70254323)
ウーゴ ミズコ 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (80470029)
平賀 あまな サイバー大学, 世界遺産学部, 客員講師 (90436270)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 歴史地区 / 修景 / 文化財 / 国際研究者交流 / 中国 / ドイツ / イタリア / フランス |
Research Abstract |
24年度は、下記に掲げるようにイタリア・ドイツ・フランスおよび国内各都市における修景事例の調査とデータ収集および比較検討を行った他、中国・イタリアから景観保存・文化財保存の専門家を招聘し、国際セミナー等を開催した。また、各研究分担者はテーマに基づいた研究を進め、関連書籍の購入を行った。これにより、本研究の所期目的の多くを達成した。 ①6月28日-7月6日:中国・雲南省麗江の歴史地区保存担当者と中山大学(中国・広州市)文化財保存研究者2名を招聘し、下記の調査、シンポジウムおよび研究会を開催した。(斎藤、宗田、北尾、平賀) ②8月31日-9月8日:イタリア(ローマ市、オルチャ渓谷、フィレンツェ市、ヴェローナ市、ミラノ市等)において、歴史的都市景観および農村集落景観の保存状況、修景事例について調査を行った。(斎藤、宗田、北尾他) ③11月6-8日:「世界遺産条約採択40周年記念最終会合」(外務省、文化庁主催)に参加し、遺産の維持マネージメント他の諸問題について世界各国の事例について情報収集し、ユネスコや世界各国の専門家と意見交換を行った。(斎藤、稲葉、宗田、ウーゴ) ④2月20-27日:ドイツ(クヴェトリンブルグ市)の歴史地区の修景事例調査。(木村他) ⑤3月17-28日:フランス調査[ニース市(歴史的環境における現代都市デザインのあり方)、グラース市(保全地区に於ける修景の取り組み)、パリ市(歴史的環境に於ける道路整備と修景)](鳥海) ⑥ローマ大学ファリーニ教授による「イタリア・マントバ市とサッビオネータ市の修景 と都市デザイン」に関する研究発表と意見交換を京都(11月)と東京(3月)において行った。(斎藤、宗田、北尾他) ⑦高岡市他の重要伝統的建造物群保存地区において修景事例調査。(木村他)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イタリアの歴史的都市景観、農村集落景観の調査、フランスにおける景観調査の補足調査を予定通り行った。中国の歴史地区の景観保存調査を予定していたが、日中間関係の悪化もあり中国調査は実施せず、代わって中国の代表的歴史地区であり、保存修理・修景が進んでいる麗江市より保存担当者を招聘し、麗江における修理修景事例の例示を受けて、保存・修景の理念と手法に関する日中の相違について議論し、意見交換を行った。 また、査読論文1編を含む6編の雑誌論文および収集した修景関係の資料の翻訳・印刷・配布を行った。 以上、一部、予定通り実施できなかったが、おおむね調査・研究は順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、本研究の最終年度であるので、下記の調査・研究を行い、研究成果をまとめる。 ①補足調査・追加調査をフランス、イタリア、オランダ、中国、日本国内で行う。 ②収集した修景に関する法規・制度、事例などの外国語文献を翻訳し、印刷・配布する。 ③国外から専門家を招聘し、「歴史地区の文化財としての真正性に基づく修景理念と手法」に関する研究会を開催する。 ④本研究の成果として、研究代表者・分担者による論考、研究会の講演・討議内容、関連外国語文献の翻訳等を含む報告書「歴史地区の文化財としての真正性に基づく修景理念と手法」の原稿を集め出版の準備および「文化財の真正性に基づく修景ガイドラインの出版準備を行う。印刷・配布は次年度に行うこととする。
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Research Products
(8 results)