2011 Fiscal Year Annual Research Report
人間・ロボット共生環境における日用小物品の情報構造化
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22300069
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長谷川 勉 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (00243890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉爪 亮 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (70272672)
岩下 友美 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (70467877)
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Keywords | 知能ロボット / 環境情報構造化 / 人間・ロボット共生 |
Research Abstract |
家庭や高齢者施設などの居住室において、ロボットによる日用生活用品の取り寄せや片付け作業を実現するため、居住環境に散在する日用小物品の情報構造化手法の研究を行った。前年度に開発したセンシングフロアとセンシング収納庫に加え、椅子、ベッド、テーブルなどを配置した模擬環境を構築した。これは、居住者のプライバシーの確保の観点から、生活空間全域を常時計測するようなビジョンセンサは導入することなく、ロボットによる生活支援作業の実現を目指すものである。この模擬環境を用いて、以下のようなセンシング機能を実現した。 (1)足追跡に基づく居住者の行動推定:センシングフロアを用いて、人の歩行足跡を継続計測するプログラムを開発した。さらに、椅子の脚やベッドの位置と歩行状況にもとづいて、椅子への着座やベッドでの横臥あるいは立位停止など、行動推定するシステムを構成した。 (2)日用物品の位置推定手法の開発:居住室では、人による消費や利用により、日用物品の位置が動的に変化する。一方、小さな日用品を認識し、その位置を直接計測するカメラなどのセンサは存在しない。そこで、センシング収納庫で検出される物品の出納状況と、センシングフロアによる居住者の行動推定結果、およびセンシングフロアで計測された床上の不明物品の位置とから、変化した日用物品の位置を確率的に推定する手法を開発した。 (3)移動ロボットによる不明物体確認のための計測計画:居住者の活動により、時間の経過に伴って、室内の日用品の配置の不確定の度合いが増してくる。この不確定性を解消するため、RFIDリーダ付きのロボットが不明物体に接近して同定する。物品配置の確率分布に基づいて、どのような順序で不明物体の確認動作をすればよいか計画する手法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的に沿って設定した当該年度の研究項目は全て実施し、項目によりその進捗度合いには差があるものの、ほぼ達成したといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
居住模擬環境における家具や生活スタイルに関し、ワゴンや車椅子の利用も想定するなど、より多様で現実的な状況に対応できるよう計画を改定している。センサの追加など予備的実験も行っており、大きな問題はないことを確認済みである。
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