2012 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン酸脱炭酸酵素の誘導型遺伝子欠損マウスを用いたGABA神経伝達機構の研究
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22300105
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
柳川 右千夫 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90202366)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | GABA / グルタミン酸脱炭酸酵素 / 誘導型遺伝子欠損マウス / GAD65 / GAD67 |
Research Abstract |
GABAは、主要な抑制性伝達物質として覚醒、睡眠、概日リズムや学習、運動、感覚情報処理など脳の機能を構築する上で中心的役割を果たしている。GABAは、グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD; GAD65とGAD67の2型存在)により合成される。本研究では、生体におけるGABA神経伝達機構およびGAD65分子とGAD67分子の役割を明らかにすることを目的とする。 GAD67完全型遺伝子欠損マウスは口蓋裂や呼吸不全を示し、出生日に死亡する。そこで、成体におけるGAD67の役割を明らかにするためテトラサイクリントランスアクチベーター(tTA)システムを利用したGAD67誘導型遺伝子欠損マウスの作製・解析を目指した。誘導型遺伝子欠損マウスに必要なGAD67-tTA2マウスの特徴を検討する目的で、昨年度に引き続き、チャネルロドプシン(ChR2)と黄色蛍光タンパク質(YFP)の融合遺伝子を有するレポーターマウス(tetO-ChR2EYFPマウス)とGAD67-tTA2マウスとを交配した。得られたGAD67-tTA2とtetO-ChR2EYFPの両方の遺伝子をもつダブルトランスジェニックマウスについて組織学的解析を行った結果、嗅球や小脳にYFPの発現を検出した。一方、ダブルトランスジェニックマウスの小脳プルキンエ細胞を光刺激しホールセル記録した結果、活動電位が観察された。これらの結果は、一部のGABAニューロンではtTAの発現が十分であることを示唆する。 GAD67完全型遺伝子欠損マウスの胎仔期における運動ニューロンの数について野生型マウスと比較検討した結果、呼吸運動に関与する領域では減少し、呼吸運動に関与しない領域では増加あるいは不変であることを観察し、GAD67の発現が運動ニューロンの発達に寄与していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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