2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞成長・シナプス可塑性・行動学習におけるmTORキナーゼの役割
Project/Area Number |
22300106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
饗場 篤 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛西 秀俊 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40403232)
原田 武志 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30362768)
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Keywords | 脳・神経 / 遺伝学 / シグナル伝達 / 神経科学 |
Research Abstract |
本研究では、遺伝子操作マウスを用いた中枢神経系におけるmTOR機能の解析を通して、脳の発達やシナプス可塑性におけるエネルギー代謝調節の重要性を明らかにすることを目的とする。本年度は、研究実施計画に基づいて下記の研究を行った。 (1)TRE-mTORトランスジェニック(Tg)マスの作製 テトラサイクリン応答因子(TRE)下流にFLAGタグのついた活性型mTOR cDNAを連結したトランスジーンを構築した。このトランスジーンをC57BL/6系統の前核期受精卵200個にマイクロインジェクションし、5匹の独立なTgマウスを得ることができた。次に.これらのTgマウスを野生型C57BL/6と交配し、Tgマウス系統の樹立を行った。その結果、独立に4系統のTgマウス系統を確立することができた。現在、これらのマウスを、CaMKII-tTA TgまたはL7-tTA Tgマウスと交配することによって、前脳あるいは小脳プルキンエ細胞特異的に活性型mTORを発現するマウスを作製している。 (2)CAG-stop-mTOR Tgマウスの作製 すべての細胞で転写活性のあるCAGプロモーター下流にloxP-neo-loxPカセットおよびFLAG-活性型mTORを連結することによって、Cre-loxP組換え依存的に活性型mTORを発現誘導可能なトランスジーンを構築した。このトランスジーンをC57BL/6前核期受精卵にマイクロインジェクションすることによって、3匹の独立なTgマウスを得ることができ、それぞれ独立したTgマウス系統として樹立することができた。これらのマウスについては、現在、Emx1-Creマウスと交配することによって、胎生期の終脳において活性型mTORを発現するマウスを作製している。
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Research Products
(6 results)