2012 Fiscal Year Annual Research Report
MHCホモ接合体カニクイザル由来iPS細胞の癌化細胞株を使用したサル癌モデル作成
Project/Area Number |
22300143
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小笠原 一誠 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20169163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 靖 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90324566)
石垣 宏仁 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90432301)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 癌 / カニクイザル / iPS細胞 / MHC |
Research Abstract |
癌の治療研究(特に免疫療法)ではマウスの結果がヒトに反映されることが少なく、よりヒトに近い動物モデルの確立が必要と考えられている。そこで、特定の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)ハプロタイプであるMafa-HT1を homozygousに有するカニクイザル由来のiPS細胞を癌化させ、Mafa-HT1をheterozygousに有するサルに移植し、サルの癌モデルの作成を試みた。 サル由来iPS細胞株を血球系へ分化させる培養中に、癌遺伝子であるhTERT、KRAS導入と癌抑制遺伝子p53、pRbを抑制し、試験管内で癌化させた。この細胞株をNOGマウスに移植し、腫瘍増生を確認した。この細胞株はembryonal carcinomaであることが免疫組織学的解析から明らかとなった。そこで、この細胞株をMafa-HT1 heterozygousカニクイザルに移入したが、生着しなかった。その後この拒絶反応はMHCに対する免疫反応ではなく、癌に対する免疫反応であることが確認できた。今後は癌細胞に対するトレランスを誘導した後に癌の生着を試みる予定である。 これとは別に、HT1-homozygousカニクイザル由来のiPS細胞からGFAP陽性の神経系未分化悪性腫瘍も作成しており、この細胞をHT1-heterozygousカニクイザルの脳内(大脳皮質)に移植する予定にしている。脳内は免疫系細胞のあまり働かない場所なので、生着が期待できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)