2010 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲン細線維の積層と細胞成長因子の固相化による人工組織の実用化に関する研究
Project/Area Number |
22300167
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
安達 栄治郎 北里大学, 医療系研究科, 教授 (30110430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 敏宏 東京工業大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30101207)
田川 陽一 東京工業大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70262079)
西山 敏夫 東京農工大学, 農学部, 教授 (60372455)
松下 治 北里大学, 医学部, 教授 (00209537)
服部 雅一 北里大学, 理学部, 教授 (40211479)
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Keywords | コラーゲン / コラーゲン細線維 / 人工血管 / HepG2細胞 / アルブミン / PLAシート / バイオリアクター / 免疫不全マウス |
Research Abstract |
平成22年度は下記のような研究成果を上げることが出来た。 (1)平板型リアクターの実験手順をマニュアル化し、制流部材の打ち抜き器を開発した。(2)血管作成用に円筒形リアクターを試作し、円筒形の高密度組織作成に成功した。(3)赤色蛍光標識した培養肝細胞から人工肝組織を作成し、マウスに生着させた。 本研究計画は北里大学、東京工業大学、東京農工大学のそれぞれにおいて高密度培養法を行うため拓殖大学工学部と共同してその実験手順のマニュアル化と、円筒形高密度組織作成のための新型リアクター開発を行った。具体的には(1)平板型組織を作成するリアクターの制流部材(濾紙、PETシート、PLAシートなど)を正確に直径19mmの円形に打ち抜く器具と(2)直径5mmの合成繊維製人工血管の内壁にコラーゲン細線維層を形成する円筒形リアクターを開発した。円筒形リアクターを50mlの0.25mg/ml collagen I含有DMEM液で12時間還流したところ人工血管の内壁に厚さ0.2mm程度のコラーゲン細線維層を形成することが出来た。 平板型リアクターにてDsRed発現ベクターを導入したHepG2細胞(肝細胞に相当)を用いて高密度人工肝組織を作成した。作成した人工肝組織を免疫不全マウスの腸間膜に移植したところ生着し、組織内には多数の血管が認められた。さらに移植組織において肝細胞として機能しているかどうか免疫組織学的に検索したところ、アルブミンを産生していることが明らかになった。
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