2012 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲン細線維の積層と細胞成長因子の固相化による人工組織の実用化に関する研究
Project/Area Number |
22300167
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
安達 栄治郎 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30110430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 敏夫 東京農工大学, 農学部, 教授 (60372455)
田川 陽一 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (70262079)
松下 治 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00209537)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | コラーゲン / コラーゲン細線維 / 血管再生 / PK15細胞 / バイオリアクター / ePTFE人工血管 / INTERGARD人工血管 / PLAシート |
Research Abstract |
平成24年度の研究成果 ①人工血管内面に再構成した血管壁モデルを形態的に解析した。 ②鼓膜穿孔の補修材として無細胞性高密度コラーゲン組織が有用である。 昨年度開発した人工血管用の高密度培養装置のリアクターを用いてePTFE型人工血管内腔に動脈の内膜に相当する組織を再構成することが出来た。具体的には0.5mg/mlアテロI型コラーゲンとHF0細胞(5×106)を添加した培養液50mlを24時間環流して、内膜に相当する結合組織を人工血管内面に再構成した。管状結合組織をマトリゲルでコートしpk15細胞(5×106)を播種した。再構成血管内膜は定法により固定・脱水・凍結乾燥あるいは包埋した。試料をHE染色または金コーティングしたのち、それぞれ光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡を用いて観察した。その結果、収縮コラーゲンゲル上に播種したpk15細胞は表面に単層扁平上皮を形成していた。走査型電顕観察ではコラーゲン細線維上に約15μm大の敷石状形態をしたpk15細胞が観察された。ePTFE型人工血管を足場として血管内皮を再構成した場合も約15μm大の敷石状形態をしたpk15細胞が観察された。 これらのことから還流液中のI型コラーゲンはePTFE型人工血管を足場として細胞埋め込み型の管状高密度コラーゲンゲルを再構成できることが分かった。血管内皮細胞は再構成I型コラーゲン細線維網の内面にライニングできる事が明らかになった。管状内膜モデルは血中脂質の内皮細胞通過・沈着などの過程を解析する動物実験代替モデル組織として利用できる可能性が示された。 平板状に作製した高密度コラーゲン細線維ゲルを鼓膜穿孔の修復材として使用したところ、穿孔部が閉鎖されて移植した無細胞性結合組織に血管新生が認められた。このことから高密度コラーゲン細線維網は毛細血管新生に良好な細胞外環境を提供し、生着率を上げることが出来る。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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